榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

「情熱!」と「段取り・スピード・連携」・・・【情熱的読書人間のないしょ話(番外篇)】

【にぎわい 2021年12月23日号 「継往開来――OBに学ぼう」】 情熱的読書人間のないしょ話(番外篇)

1945年、中国・上海生まれ、東京・杉並の荻窪育ち。1967年、中央大学法学部卒業、三共株式会社(現・第一三共株式会社)入社。熊本、宮崎、北九州、東京で、開業医担当、基幹病院担当、大学病院担当MR、メバロチンのプロダクト・マネジャー、医薬営業企画部長。2003年、EPSグループ入社。イーピーメディカル株式会社社長、株式会社ファーマネットワーク社長、株式会社メディカルライン会長、イーピーエス株式会社顧問。

馬齢を重ねてきた私から、日夜、頑張っていらっしゃるEPSグループの皆さんに伝えたいこと3つのこと――①人生は一度きりなので、好きなことに打ち込む、②人生は運が96%だが、幸運を招くための4%の努力を継続する、③他人を変えることは難しいが、自分を変えることは、その気になれば可能。

CSO事業は銀座裏通りの沖縄料理店から始まった

イーピーエスの厳浩社長(当時)から、突然、「CSO事業を新規に立ち上げてほしい」と依頼されたのは、銀座裏通りの沖縄家庭料理店でのことでした。私の胸の中に、三共での20年に亘るMR経験、その後の17年間にMR育成・支援・指導を通じて学んだことをMRに伝えたい、MRはやり甲斐のある仕事だと伝えたい、という思いがメラメラと燃え上がり、3日後には、厳社長にOKと回答していました。

CSO事業を立ち上げてはみたが

イーピーエス・グループのサイバーメディカルネット(3カ月後にイーピーメディカルに社名変更)の社長に就任したものの、CSOを立ち上げるのに必要な業界手続きが分かりません。そこで、こういうことに詳しい吉井利臣さんに入社してくれるよう頼み込みましたが、吉井さんからOKを得るのに3カ月半もかかりました。

また、CSOには長期間に亘るMR教育・研修が必須ですから、南丈裕EPSサブマネージャー(当時)の助けを借りて、受講生に人気の高い講師の鈴木康弘さんを他社から強引に引き抜いてきました。

少し経ってからですが、それぞれの担当現場で頑張るMRたちの世話を担う本社スタッフも重要なので、明るく頑張り屋の佐藤恵さんを採用し、女性も存分に活躍できる体制を構築しました。

離職率は2年間ゼロ

何と言っても、人材派遣業は人が最重要な財産ですから、採用面接には私も必ず出席し、過去の実績に囚われることなく、向上心のある人材を選びました。

事ある毎に、「患者が一番上で、医療機関、MR、スタッフと来て、一番下が社長」という逆三角形を徹底しました。

社内の研修室には、各プロジェクトの研修卒業記念の集合写真と寄せ書きをズラリと掲げました。写真と寄せ書きを見るたびに、MRたちに自分はイーピーメディカルの一員なのだと再認識してもらいたかったからです。

我が社のMRたちは、業務受託の場合はチームとして製薬企業でMR活動を行いますが、派遣の場合は製薬企業の社員に交じり一人でMR活動するわけですから、孤独です。悩んだMRから電話がかかってきた時は、女性スタッフが終業後も遅くまで熱心に話を聞いておりました。最後は私が電話を引き継ぎます。MR全員のフルネイム、得意技、実現したい夢等が頭に入っていますから、一緒に夢を実現しようと励ましたものです。電話では解決できない悩みの場合は、そのMRが働いている山形や京都まで、日帰りで駆けつけました。

年1回の全MRが集合する研修後の懇親会では、次から次へとMRたちとの話に夢中になってしまい、アルコール以外は何も口にする暇がありませんでした。

当時のCSO各社はMRの離職率の高さに苦労していましたが、当社の離職率は2年間ゼロでした。

「情熱!」と「段取り・スピード・連携」

私の一番好きな言葉は、「情熱」です。そして、「段取り・スピード・連携」は、私の長い企業経験から辿り着いた、我が社のスローガンです。突然、社員に向かって、「○○さん、段取り・〇○・連携!」と声をかけると、直ちに、笑顔で、「段取り・スピード・連携!」と返ってきます。その時その時で、伏せる○○が変わるのですから、社員たちはおちおちできなかったことでしょう(笑)。

全員の総力結集で業績急上昇

CSOの仕事は、「製薬企業の受注獲得→MRの採用→研修→プロジェクト管理」の繰り返しです。

CSOの看板は上げたものの、足を棒にして多くの製薬企業を訪問しても受注が獲得できない期間が6カ月間も続きました。漸く、我が社の第1号MR・神間紀久男さんを契約先製薬企業に送り出せた時に、吉井さんと手を取り合って喜んだシーンが鮮明に甦ってきます。

MR資格を持つ人材の採用だけでは業績拡大が望めないので、CSO立ち上げから2年後に、未経験者を採用して3カ月間研修を実施し、MR資格を取らせるという、次のステージに進みました。さらに、市販後臨床に特化したMRのプロジェクトに進出しました。長岡達磨非常勤取締役兼EPSシニアマネージャー(当時)に相談し、「モニタリングMR」というネーミングに決めました。この業態のプロジェクトは、CSO業界では実質的に我が社が嚆矢でしたので、我が社の業績を大きく押し上げることになりました。受注活動で訪れた製薬企業の担当者から「モニタリングMR」という言葉が飛び出すたびに、この名称が広まっていることを実感しました。

3年で黒字にするという厳社長との約束は、半年後ろにずれ込みましたが、全員の頑張りで達成することができました。いろいろな苦労があったものの、当社が急成長できたのは、親会社の財政的支援があったため、人材育成、事業拡大に邁進できたからだと、厳社長と神宮孝一常務取締役(当時)に感謝しています。

現在も情熱的読書人間

千葉県柏市で、「未知との出会いをもたらしてくれる本を読む」、「その本の素晴らしさを伝える書評を書く」、「季節の移ろいの一瞬を捉えた写真を撮る」、「1日10,000歩以上歩く」生活を送っています。

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また、お手隙のときに、日々更新しておりますブログ「榎戸誠の情熱的読書のすすめ」(http://enokidoblog.net/)をご覧いただければ、幸いでございます。

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