榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

旧東海道の五十三次を自転車で走破しようという人向けのガイドブック・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2820)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年1月5日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2820)

サクラジマコミカン(写真1)が実を付けています。

閑話休題、『10日で走破! 自転車で行く東海道五十三次――自転車で走れる旧東海道を完全網羅 実用性抜群の自転車旅行ガイド』(成美堂出版編集部編、成美堂)は、旧東海道の五十三次を自転車で走破しようという人向けのガイドブックです。

「明治以後、日本の社会も国土も激しく変化しました。旧東海道にしても国道1号等、より広い道路に上書きされるような形で、かなり分断、消滅しており、正確にトレースするのは困難な状態です。それでも多くのところで道筋は残存し、むしろ残された道は、車通りも比較的少なく、人間サイズのやさしい道となっています。歩くより速く、車より遅い自転車は、その道をたずね、見聞するには適度なスピードで遠距離も移動できます。大人の娯楽として、運動の一環として、そしてこの国を知るために、この歴史の道の、ゆっくりサイクリングをおすすめします」。

例えば、1日目の日本橋~品川の「歴史とみどころ」は、日本橋、高輪大木戸跡、和光、土蔵相模、品川寺、鈴ヶ森遺跡、しながわ水族館――が挙げられています。

3日目の小田原~箱根の「歴史とみどころ」は、山崎古戦場の碑、紹太寺、早雲寺、畑宿一里塚、笈の平碑、箱根旧街道石畳、ケンペル&バーニーの碑――です。

6日目の見附~浜松の「歴史とみどころ」は、天竜川、六所神社、金原明善生家、徳川秀忠公誕生の井戸、二ツ御堂――です。

10日目の草津~大津の「歴史とみどころ」は、瀬田の唐橋、建部大社、膳所城跡、義仲寺、露国皇太子遭難之地碑、蝉丸神社――です。

実際に自転車で走破することはとても無理な私のような人間でも、五十三次を巡る気分を味わうことができる一冊です。