榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

男たちの戦争を止めさせようと女たちがセックス・ストライキを始めた・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2927)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年4月24日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2927)

ダイサギ(写真1)をカメラに収めました。キノコの専門家・根田仁氏から、干からびたキクラゲも雨が降れば生き生きと甦ると教わりました(写真2、3)。ミズキ(写真4)、クレマチス(写真5~8。8はクレマチス・モンタナ)、ミツバツチグリ(写真9)が咲いています。ウメ(写真10)が実を付けています。

閑話休題、『女の平和(原題:リューシストラテー)』(アリストパネース著、高津春繁訳、岩波文庫)は、男たちの戦争を止めさせようと女たちがセックス・ストライキをするという内容の古代ギリシャ喜劇です。

喜劇という形をとっているが、著者アリストパネースの平和への強い思いが伝わってきます。

意外だったのは、アテーナイ(アテネの古名)の女たちだけでなく、戦争相手のスパルタの女たちもセックス・ストライキに参加していることです。また、ストライキ中、男恋しさから脱落しそうになる女たちが現れる場面では、思わず笑ってしまいました。

このセックス・ストライキが功を奏し平和が訪れて、めでたしめでたしとなります。

現代の戦争にも、この方法が有効だといいのですが・・・。