榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

バード・ウォッチャーにとって気づきの多い野鳥図鑑・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3165)】

【月に3冊以上は本を読む読書好きが集う会 2023年12月16日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3165)

再び見たいと念じてきたタゲリ(写真1~5)の10羽ほどの群れに出会い、5年ぶりに撮影することができました。トビ(写真6)、ハクセキレイ(写真7)、ツグミ(写真8)、スズメ(写真9)、20羽ほどのオナガ(写真10~15)の群れをカメラに収めました。因みに、本日の歩数は11,220でした。

閑話休題、『散歩で出会える野鳥』(叶内拓哉著、成美堂出版)は、タイトルどおり、散歩で出会える約150種の野鳥が、街の中(家の庭や街路樹など)、公園(林や池もある大小の公園など)、農耕地(畑や水田、休耕田など)、山麓(山麓の丘陵や雑木林など)、水辺(川や湖沼、干潟などの水辺)ごとに紹介されています。

その鳥のデータ、生息環境、渡り区分、コラムが記載されているが、解説部分がなかなか充実しています。

例えば、リュウキュウサンショウクイは、このように説明されています。「九州南部以南に生息していて、元々はサンショウクイの亜種とされてきたが、20年ほど前から関東地方南部を中心に姿が見られるようになった。近年では山地で繁殖もするようになり、越冬器には平地に下りてきて、公園などの樹林を飛び回り、主にカメムシの仲間を採食している。近々、サンショウクイとは別種になり、名前も変わる可能性がある」。つい最近、私も東京都葛飾区の水元公園でリュウキュウサンショウクイを目撃しました(残念ながら、撮影には失敗)。

アカハラは、このように記載されています。「日本では亜種アカハラと亜種オオアカハラの2亜種の記録がある。亜種アカハラは北海道では平地で、本州では高原の比較的明るい樹林帯で繁殖し、冬は台湾や中国南部、フィリピンなどで越冬するので、冬期に日本で見られることは少ない。一方、亜種オオアカハラは冬期に冬鳥として公園などに渡来するので、こちらのほうが観察する機会が多い」。私の地元の千葉県柏市の柏の葉公園で、冬期、アカハラを何度か撮影してきたが、亜種アカハラではなく、亜種オオアカハラの可能性が高いとは!

ウソについては、「一般的に見る機会が多いウソの亜種は、亜高山帯から高山にかけての針葉樹林帯で繁殖し、非繁殖期に比較的少数が低山に下りる亜種ウソ。冬期に日本よりも北国から渡来し、平地でも結構見られるのが亜種アカウソ。春に各地の桜の名所で新芽を食べると嫌がられているのは亜種アカウソの方で、日本で繁殖する亜種ウソの方は濡れ衣の場合が多い」。そうだったのか!