榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

提案するときは、結論をズバリと言うな・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3195)】

【僕らは本好き読書隊 2024年1月15日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3195)

アオサギとコサギ(写真1、奥がアオサギ)、ツグミ(写真2)をカメラに収めました。我が家に毎日やって来るメジロ(写真7)たちです。

閑話休題、対談集『組織で生き延びる45の秘策――世界の“巨匠”の失敗に学べ!』(池上彰・佐藤優著、中公新書ラクレ)で、個人的に、とりわけ勉強になったのは、「山本七平――会議で本当の意見を言う方法」の章です。「提案するときは、結論をズバリと言うな」という教えに若い時に接していたら、私の人生は変わっていたかもしれません。

●本を読め。自分の中に「もう一人の自分」をつくれ。

●どんなに有意義なことを言ったり書いたりしても、相手に響かなかったら意味がないのです。例えば、自社製品を売り込もうという時に、その製品のメリットを語り尽くすだけではなく、相手がどういうふうに受け取るのかを意識しながら話す。人に影響力を与える語り方、書き方が身に付けば、特に営業とか、業種でいえば広告代理店、こういうところに行ったら成功間違いなしです。

●社内で何かを提案するときは、結論をズバリと言うのではなく、相手に考える材料だけ提示して自主的に考えてもらうという手法は有効だ。「これで行きましょう」と最初に結論を示すと、なかなか人はついてこないものなのだ。