物事を判断するときは、データを妄信せず、数字と人間の観察力を上手に組み合わせよ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3334)】
【僕らは本好き読書隊 2024年5月28日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3334)
ヤマボウシ(写真1)、ベニバナヤマボウシ(写真2)、ザクロ(写真3)、アジサイ(写真4)、ハイビスカス(写真5)、カラー(写真6)、ヘメロカリスの園芸品種・ヒメキスゲ(写真7、8)、キンセンカ(写真9、10)、サフランモドキ(学名:ゼフィランサス・カリナタ。写真11、12)、ジャガイモ(写真13)が咲いています。ビワ(写真14)が実を付けています。タケノコ(写真15)を見つけました。
閑話休題、『観察の力』(クリス・ジョーンズ著、小坂恵理訳、早川書房)の主張を一言で言えば、物事を判断するときは、データだけでなく、人間の観察力も駆使して評価せよ、ということになるでしょう。
その具体例が、エンタテインメント、スポーツ、天気、政治、犯罪、マネー、医療の各分野で示されています。
AIやアルゴリズムの有効性は認めながらも、どのジャンルにせよ、人間を相手に行動を起こす場合は、数字では測れないもの、すなわち、人間のセンス、情熱、誠実さ、ひたむきさといった要素を重視せよというのです。
個人的に衝撃を受けたのは、スポーツと医療における実例です。
マイケル・ルイスの『マネー・ボール』の影響で、アナリティクスに頼る戦略が野球界だけでなくスポーツの各分野でもてはやされるようになったが、選手にとって不公平なケースも生じているというのです。
医療における標準治療が普及した結果、医療が画一的になり、個々の患者の特性が軽視されがちになっていると指摘しています。