古代の中東、地中海地域、ヨーロッパで興っては消えていった民族の数々・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3462)】
オオカマキリが時間をかけて産卵しています(写真1、2)。キンモクセイ(写真3、4)が芳香を放っています。我が家の庭師(女房)から、遅蒔きながら、うちでもヒガンバナ(写真6)が咲き始めたわよ、との報告あり。因みに、本日の歩数は11,103でした。
閑話休題、知らなかったことを知る喜び、できなかったことができるようになった喜びは、何物にも代えがたいが、この意味で、『失われた古代文明――歴史に消えた40の民族』(フィリップ・マティザック著、安原和見訳、河出書房新社)は、辛うじて名は知っているが、その実態はほとんど何も知らない古代民族について、アウトラインを知ることができる貴重な一冊です。
忘れられた世界を甦らせようという目的を持つ本書は、古代の中東、地中海地域、ヨーロッパの一部に住んでいた人類集団が対象となっています。
個人的に、とりわけ興味深いのは。「世界初の文明――黎明期のメソポタミアとエジプト(前2700年~前1200年)」の章です。「文明は、まずメソポタミアのティグリス・ユーフラテス川流域に興り、少し遅れてエジプトのナイル川流域に興ったが、これは偶然ではない」。
●アッカド人――史上初の帝国を建設(前2334年~前2190年)
代表的人物はサルゴン大王です。
●アムル人――バビロンの「建国者」(前2000年ごろ~前1595年)
代表的人物はハンムラビ王です。
●カナーン人――イスラエル人以前のイスラエル(前2000年ごろ~前700年)
●エラム人――ペルシア以前の帝国(前2700年ごろ~前646年)
●ヒッタイト人――小アジアの支配者(前1700年ごろ~前1200年)
●ヒクソス人――エジプトの侵略者(前1670年ごろ~前1550年)
●海の民――嵐に乗じてやって来た人々(前1200年~前1178年ごろ)
うーむ、大満足!