俳人・黛まどかの四国遍路紀行記は宗教的、哲学的な世界に誘う・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3668)】
【読書の森 2025年4月19日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3668)
モモ(写真1、2)、セイヨウシャクナゲ(写真3~5)、フジ(写真6~10)、ベニバナトキワマンサク(写真11)、ヤマツツジ(写真12)が咲いています。我が家の庭師(女房)から、エビネ(写真14)が咲き出したわよ、との報告あり。
閑話休題、『私の同行二人(どうぎょうににん)――人生の四国遍路』(黛まどか著、新潮新書)は、俳人・黛まどかの四国遍路紀行記です。
父の俳人・黛執の句<大いなる夕日の中へ遍路消ゆ>に導かれるかのように始まった遍路は、著者と読者を宗教的、哲学的な世界に誘います。
「歩き、無になり、仏性を感じる」。
「自然や宇宙とつながる一瞬のために」。
「背に負った重い荷物にあえぎながら、身体の痛みに耐えながら巡礼者は歩き継ぐ。人はみな旅人で、それぞれに違う背景を持ちながらも結局は同じところへ向かって歩いているのだ」。
私も著者に同行しているような気分になりました。