心優しい人、気が弱い人、心臓が悪い人は、決して、結末を読もうとしてはいけません!・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3731)】
タチアオイを育てている女性・増田さんから「あなたが探していたラミーカミキリ(写真1、2)が現れましたよ」との電話。増田さんがタチアオイの葉の裏にくるまれているワタノメイガの幼虫(写真3、4)の存在を教えてくれました。私の自然観察は多くの人々に支えられているのだ――感謝! キマダラセセリ(写真5)、ベニシジミ(写真6)、ヒメジャノメ(写真7)、ヒカゲチョウ(写真8)、クロヒカゲ(写真9)、サトキマダラヒカゲ(写真10)、コミスジ(写真11)、コフキトンボの雄(写真12、13)、雌(写真14)、ショウジョウトンボの雄(写真15)をカメラに収めました。ハス田でアブラムシ対策の殺虫剤噴霧を行っています(写真16)。我が家では、ナツツバキ(写真17~19)が咲き始めました。因みに、本日の歩数は12,607でした。
閑話休題、『地球星人』(村田沙邪香著、新潮社)は、私のように頭の固い人間には、何とも手強い小説でした。
「二匹のオスと一匹のメスが裸でいても、違和感ではなく安心感が勝った。夫と由宇も、特にメスである私をみて何か特別なものを感じたりする様子はなかった。けれど、私たちに性欲がないわけではなかった。繁殖と性欲について、私たちはしばしば議題にあげた」。
「瞼を噛まれながら、夫が呟いた。『ここへ来てから、たまに思うんだ。地球星人なんて本当は一人もいないんじゃないかって。僕たちは皆、ポハピピンポポピア星人なんじゃないかって。僕たちは最初からポハピピンポポピア星人で、地球星人だという洗脳が三匹だけ解けたんだ。地球星人なんて、ポハピピンポポピア星人がこの異星で生きていくために作り上げた幻想なじゃないかな』。由宇が夫の肘を噛みながら、小さな声で同意した」。
これでは何が何だか分からないと思うので、乱暴なことは承知の上で、背景をごく簡単に説明しておきましょう。ずらりと整列した四角い巣の中で、つがいになった人間のオスとメスが子供を育てることを義務付けられている地球星人の掟に激しく抗う、自分はポハピピンポポピア星人だと思い込んでいる「私」・奈月と、いとこ・由宇、夫・智臣の苦闘ぶりが巨細に描かれていきます。
――と分かった振りをしたものの、私の頭も混乱してきました。
しかし、一つだけ、はっきり言えることがあります。心優しい人、気が弱い人、心臓が悪い人は、決して、想像を絶する結末を読もうとしてはいけません!