榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

私の4歳の娘は、事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたのです・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3776)】

【読書の森 2025年7月25日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3776)

ミンミンゼミの雌(写真1)とアブラゼミの雄(写真2)を、裸眼視力1.2の撮影助手(女房)が見つけました。クロアゲハの雄(写真3、4)、ツマグロヒョウモンの雄(写真5)、ヤマトシジミ(写真6)、スズメの若鳥(写真7)をカメラに収めました。公民館の庭で四季の花々を咲かせている石井さんが、ゴーヤーの実と挿し木にするアジサイを分けてくれました。

閑話休題、S中学校1年B組の担任の森口悠子は、終業式の日、ホームルームで生徒たちに向かって、告白します。私の4歳の娘・愛美(まなみ)はプールで死にました。愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺された――と。

告白』(湊かなえ著、双葉文庫)は、この衝撃的な場面から始まります。

これに、クラスの委員長の女生徒、犯人の少年Bこと下村直樹の姉と母、直樹本人、少年Aこと渡辺修哉のモノローグが続きます。そして、最後に配された悠子の再びの告白によって、思いがけない真実が明らかになります。

読み終えて、うーんと唸りながら、湊かなえという作家の作品を食わず嫌いだったことを、激しく後悔しました。