古本好きの仲間たちが古本屋で誰が一番の掘り出し物を購入したかを自慢し合った記録・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3958)】
【読書の森 2026年1月15日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3958)



『古本買い 十八番勝負』(嵐山光三郎著、集英社新書)は、嵐山光三郎と古本好きの仲間たちが18カ所の古本屋で誰が一番の掘り出し物を購入したかを合評会で自慢し合った記録です。なお、本書が刊行されたのは20年前です。
「古書店にはフシギな静けさと匂いがあり、新刊書店とは一味違った威厳が漂っている。古書の森とでもいったらいいのだろうか。薄暗く濃密な書棚、ふわーんとすえたすっぱい香りで、悠久の森へさまよいこんだ陶酔感にみたされる。古書の森林浴である」。
「学生のころは、神田古本街は理想的な本の町であった。ここを歩くだけで頭がよくなる気がしたし、古書店に足を踏み入れて、漠然とした教養にふれようとした。活字文化に理想があり、学術に希望があった時代のユートピアが神田古書店街一帯だった。神田古書店街がよみがえったことにより、青山、澁谷、高田馬場、中野、荻窪、吉祥寺の古書店も元気がでてきた」。嵐山は私より3歳年上と年齢が近いので、当時の古書店の雰囲気は、よ~く分かります。
六番勝負は神保町交差点付近、七番勝負は神保町靖国通り沿い、八番勝負は駿河台下、九番勝負は神保町ニューウェーブ古書店――となっているが、この辺りの古書店は、私も学生時代に頻訪したものです。
さて、十四番勝負は、私が育った荻窪です。「荻窪は井伏鱒二氏が住んでいた町で、知っている古書店は八軒あるが、三軒まわって、居酒屋のふんよう亭にて熱狂的合評会という段取り」。彼らが訪れた3軒は、荻窪駅南口のささま書店、岩森書店、竹中書店であるが、当時、私がよく訪れていたのは、岩森書店と竹中書店です。懐かしいなあ!
