榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

茶碗の名品50が原寸大の写真で鑑賞できる別冊付録・・・【情熱的読書人間のないしょ話(523)】

【amazon 「和樂2016年10月・11月号」 カスタマーレビュー 2016年9月9日】 情熱的読書人間のないしょ話(523)

陶器市で轆轤による陶器作りを初めて体験しました。笠間焼窯元の指導が上手なので、初歩を学び、何とか飯茶碗を作ることができました。因みに、本日の歩数は10,305でした。

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和樂2016年10月・11月号」(小学館)の別冊付録の「新・ニッポンの名茶碗50原寸大図鑑」では、茶碗の名品50が原寸大の写真と解説で紹介されています。

「樂――千利休のわびの精神を過不足なく表現」は、こう説明されています。「日本でつくられた和物の中でも、とりわけ重要な存在とされるのが樂茶碗。その理由に、利休が京都の陶工・長次郎に指示して、みずからの美意識にかなった茶碗を徹底追求したことがあげられます。余計な細工を一切省き、ストイックなまでに美を追求した樂茶碗は茶人の憧れとなり、長次郎に始まる樂家は現在の15代樂吉左衛門まで、その美意識が脈々と受け継がれています」。

「黒樂茶碗、銘・俊寛――千利休のわび茶の精神を表した長次郎作の樂茶碗は、轆轤ではなく手捏ねで成形された、掌におさまるやわらかい形。その特徴は本碗にも通じ、端正な姿にしっとり落ち着いた黒い釉肌が調和し、優美さをたたえています」。

「黒樂茶碗、銘・古狐――光沢の乏しい、カセた黒釉にわびた風情がただよい、胴の中ほどでは黒釉がむっくりと幕を引き、豊かな景色を描き出しています。この幕を引いたようなどろりとした釉調は『幕釉』と呼ばれる手法。『古狐』の銘は古色を帯びた幕釉の趣を、老いた狐のたたずまいにたとえたと思われ、まさに言い得て妙の感があります」。

私は素人ですが、単行本でも、これだけ充実した内容のものには滅多に出会えないでしょう。