究極のビジネスパースン像を私に教えてくれた本・・・【山椒読書論(314)】
【amazon 『実力――自力・他力で自分を創る』 カスタマーレビュー 2012年1月11日】
山椒読書論(314)
31年前に読んだ『実力――自力・他力で自分を創る』(ラルフ・G・H・シュウ著、井上富雄訳、三笠書房。出版元品切れだが、amazonなどで入手可能)から、ビジネスパースンはどうあるべきかを教えられた。この本のエッセンスは、巻末の訳者・井上富雄による解説が明快に示している。
「何としても実現させたい自分の夢がはっきりしていて、そのために何をなすべきかを知っている。考え方が常に前向き、意欲的で、決断力に富んでいる。同時に、合理的、科学的で、大局観を持ち、大きな構想を抱いている。何が重要で何が重要でないのか、何が緊急で何は後回しでよいのか的確に判断し、それに沿って仕事を進めていく。当面の目標に全力でぶつかり、うまくいかないときも簡単には諦めない。確信に満ちていて、いかなる困難な場面でも弱音を吐かない。他人に依存せず、自力で道を切り開いていく。大胆に、そして細心の注意を払ってことに臨み、仕事の進行状況や部下の仕事ぶりを適切にフォローアップする。仕事の成果は部下や関係者に公平に配分する。組織の枠にとらわれず活動範囲を積極的に拡大するが、限度をわきまえている。上司、先輩、同僚に礼は尽くすが、必要を超えたお世辞は言わない。敵と戦う術を知っており、うまく難局を切り抜けていく。そして、敵からさえも一目置かれるようになっている。仮に失敗しても、それに挫けることなく、また、いつまでもこだわることなく、すぐに立ち上がって挑戦を再開する。失敗から教訓を学び、次の成功への糧とする」。