本を読むか、読まないかで、人生に決定的な差がついてしまう?・・・【情熱的読書人間のないしょ話(313)】
散策中に、ツグミを見つけました。ズームのファインダーにツグミをなかなか捉えられず慌てる私に、女房が「代わって!」と一言。手渡したカメラで彼女が撮った写真には、ツグミがばっちり収まっていました。思わぬ所にカワヅザクラの並木がありました。糖質制限食の掟を破って、月1回、訪れるラーメン屋があります。にんたまラーメンが美味なだけでなく、コミックスの『進撃の巨人』(諫山創著、講談社)が全巻揃っているので気に入っています。因みに、本日の歩数は12,623でした。
閑話休題、『頭は「本の読み方」で磨かれる――見えてくるものが変わる70冊』(茂木健一郎著、三笠書房)は、最初のページから最後まで、自らの読書体験を踏まえた、いかにも茂木健一郎らしい語り口の読書の勧めとなっています。
「インターネットの到来で紙の本は淘汰されるかもしれないと言われましたが、結局、本の価値は変わりませんでした。ものすごい量の情報が毎日流れてくる時代だからこそ、流されないための『アンカー(錨)』としての本が必要とされているのでしょう」。紙の本派の私は、思わず頷いてしまいました。
「本は脳が育つための最良の肥やしにもなります。映画や映像、音楽などもいいのですが、本がいちばん『情報の濃縮度』が高いことは確か。脳に一刻一刻膨大な情報が入ってくるのを、最後に『要するに、こういうことだよね』という形にまとめ上げるのが『言語』です。つまり言語は、脳の情報表現の中でもっともギュッと圧縮されたものなのです」。本の優位性が雄弁に語られています。
「『本なんて必要ない』と思っている人は、いずれ人生の深みや喜びに差がついて、絶対に後悔することになる」。「本を読む人、読まない人、そこに圧倒的な差が生まれる」。まさに、そのとおりです。
「本を読むとどんないいことがあるのか。それは、読んだ本の数だけ、高いところから世界が見える、ということに尽きます。読んだ本の数だけ、足の下に本が積み重なっていくイメージです。・・・その足場は、読むジャンルが多ければ多いほど、より安定します」。このユニークな表現は、読書の効能・効果をイメージし易いですね。
「『上質な文章』に触れることが、何よりも脳を鍛える」。
著者の正直さには好感が持てます。「ガブリエル・ガルシア・マルケスの『百年の孤独』、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』などは、文学の金字塔たる作品ですが、いまだにぼくの中では『読んだことになっている本』です」と、これらは未読であることを率直に明かしています。