思わず作りたくなるような作品例が満載のテラリウム写真集・・・【情熱的読書人間のないしょ話(507)】
散策中、たわわに実っているキウイを見かけました。キアゲハ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリが行く夏を惜しむかのように飛び回っています。因みに、本日の歩数は10,030でした。
閑話休題、『はじめてのテラリウム――多肉植物、エアプランツ、苔、蘭でつくる』(勝地末子著、エクスナレッジ)を読んでいると、自分もテラリウムを作りたくなります。「ガラス越しで見る砂漠のような世界や、ジャングルのような世界は、小さいながらも、植物たちが環境に適応していく生命力にあふれています」。
「水やりのサイクルが長く、成長のスピードもゆっくりな多肉(植物)はテラリウムに向いています。さまざまな形や質感のあるものを寄せ植えにするのも楽しみのうち。ほかの素材との組み合わせを工夫して、自然の景色のような世界をつくります」。いろいろな作品例が示されていますが、傾けた器を使って砂浜のような景色を再現したものが目を引きます。
「淡くスモーキーな色味でインテリアに馴染みやすいエアプランツ。まっすぐ伸びたり、くねくね曲がったりと独特の形状がバラエティ豊かです。とても軽く、空気感があるので、枝などに絡ませるように配すれば立体的なテラリウムができあがります」。
「陽あたりの良すぎる場所よりも明るめの日陰くらいのところを気に入ってくれる苔は、室内の好きなところに飾りやすく、どの季節にも目を楽しませてくれます。たっぷり潤いを与えて、ガラスの中に水滴が広がる様子も美しいのです」。生命の息吹を感じさせる小さなジュングルが作れたら、素敵でしょうね。
「蘭は、優美な花が注目されがちですが、肉厚な葉や、根っこのバルブの造形を生かすとテラリウムらしい愉しみ方ができます。植物のなかでも進化が遅かったと言われていて、樹木に着生したり、いろいろな場所で生き延びる術を身につけている植物なので、容器のなかでも元気に成長してくれます」。