榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

ハマっている仕事や趣味を持っている人の人生は幸福度が高い・・・【情熱的読書人間のないしょ話(548)】

【amazon 『最強の働き方』 カスタマーレビュー 2016年10月1日】 情熱的読書人間のないしょ話(548)

千葉・流山の「森の図書館」は、文字どおり森の中にあります。ここで毎週行われる子供対象の絵本読み聞かせのヴォランティアに参加することになりました。我が家の真ん前の市立小学校での読み聞かせにも参加します。子供たちに読書の喜びを伝えられたら嬉しいです。因みに、本日の歩数は11,565でした。

img_3160

img_3161

閑話休題、『最強の働き方――世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』(ムーギー・キム著、東洋経済新報社)は、新人、中堅、ヴェテランを問わず、最強の働き方の実践的なアドヴァイス――一流の基本、一流の自己管理、一流の心構え、一流のリーダーシップ、一流の自己実現――が網羅されています。

私にとって一番印象に残ったのは、「『ハマれる仕事』が人生の機会費用を高める」という箇所です。「『ハマっている』というのは、とりもなおさず一日の間で、それをやっているときが断然ハッピーで、昼夜を忘れて熱中してしまうような状態だ。『ハマれる仕事』とは、土日・祝祭日にやってもまったく苦でなく楽しい、進んでやってしまう仕事のことである。私でいえば、好きな本やコラムの原稿を書いているとき、まさに『ハマっている』状態になる。朝起きるとすぐ机に向かって何か書くし、ほかのことをしていてもインスピレーションがわくと、すぐにパソコンを開いて書き出す。仕事以外の時間はほぼ執筆に費やしている。・・・何事も自分がハマっていることをやっていると、好きなことだけにほかの人よりもこだわりが強くなり、結果的に完成度が高くなるのだ。天職の次点が『めちゃくちゃハマれる趣味』である。平均寿命が延び、退職後の時間を持て余す人が今後増える中、仕事にならなくても、自分がハマれる趣味があるかどうかで人生やその人の魅力は大きく変わる。思えば大金持ちだがつまらない人は多いが、好きなことを熱狂的にやっている人でつまらない人はほぼいないのである」。全く同感です。

「趣味であれ仕事であれ、好きで得意なことをもてば、自分の人生のクオリティが各段に高まる。天職かハマれる趣味をもつといのは、自分の時間の大切さ、人生の限られた時間の『機会費用』(=逸失利益)を高めることを意味する。ひとりの時間の幸福度が高ければ高いほど、『ベンチマークとなる人生の機会費用』が高まるのだ。企業価値の上昇が資本コストを上回る利益を生む投資にあるのと同様、言い換えれば人生の機会費用を上回る時間の使い方をしてはじめて、あなたの人生価値がさらに高まるのである」。

ほかに、この言葉にも思わず頷いてしまいました。「大きくなる人は、一緒に働く人を気持ちよくノセる。彼ら彼女らは、人に動機づけをするのがうまく、一言でいえば人をうまくノセて気持ちよく働かせ、『お前のためならがんばる』と思わせるのがうまい。一緒に働く人を褒めるし、感謝するし、コミュニケーションの仕方も相手の自尊心を大切にするよう細心の注意を払うのだ。・・・人に動機づけをするうえで大切なことは、ほかにもたくさんある。相手が納得できるようになぜその仕事が大切なのか、丁寧に説明することも必要だ。また自分自身がいちばんがんばっている姿を見せることで、まわりの人に『ついていこう』と思わせるのも基本である。人は論理で考え、感情で動く生き物なので、感情的な要素を軽視しては組織はまとまらないのだ。このように、一緒に働く人のモチベーションをあの手、この手で高め、『あなたのためなら、ひと肌脱ぐ』という状況をつくり出せてこそ、自分のビジョンの実現に他人の協力を取り付けることができるのである」。

また、これらの言葉も心に響きました。「『自分の仕事よりも大切なことは何か』という自問は、過去のキャリアにとらわれず自分に大切なことを追い求めるうえで、はずせない基本なのである」。「あと5年で死ぬなら、何をするか?」。「いま挑戦しない人は。ずっと挑戦しない」。「人生は自分にとって何が大切で、何が幸せなのかに気づいた者勝ち。本当の自己実現とは、自分を自由にするということで、それは自分の幸せを自由に追求するということなのだろう」。