読書の結果を行動に繋げないと、もったいない!・・・【続・リーダーのための読書論(85)】
読書×行動
『「すぐやる人」の読書術』(塚本亮著、明日香出版社)の著者は、読書の結果を行動に繋げないともったいないと強調している。「読書して知識を得ただけでは、あなたは変わることはできません。読書というインプットに、行動というアウトプットを掛け合わせることで初めてあなたは変わることができます」。
「読書をすることによって、自分の知らない世界を知ることができます。読書をすることによって、自分とは違った価値観に触れることができます。読書をすることによって、新しい選択肢を手に入れることができます。とはいえ、何よりも大切なのは、その次の一手が何であるかということ。読書から知り得たことをアウトプットにつなげてはじめて、読書が価値を産むようになります」。
「違いを生むのは、いつも『自分を動かす仕組み』を持っているかどうか。これが全てなのです」。この仕組みの作り方が、著者自身の経験に基づき具体的に示されている。
本の読み方
●スキャニング(大量の情報の中から、自分が求めている特定の情報を探し出す技術)の手順=①自分の問いを明確にする→②目次に目を通し、答えがありそうな箇所を特定する→③重点的にその特定した箇所をじっくり読む。「本の読み方に限らず、情報を効率的に得る際に役立つ!」。
●スキミング(文章の要点をすくい取りながら読んでいく技術)のポイント=1つの項目で著者が伝えたいメッセージは1つに過ぎない。「メッセージを理解する際に必要のないところを飛ばしながら読むため、当然スピードは速くなりますし、要点もしっかりとつかめます。とても効果的な読み方だと言えます」。
●読書中に浮かんだ疑問やアイデアは、本に書き込むか、ノートに書き付ける。
●読書中に、役に立つ言葉やデータに出会ったら、自分宛てにメールするか、スマホに音声入力する。
アウトプット
●インプット(読書)とアウトプット(行動)のタイムラグを作らないポイント=自分を衝き動かすような「ワンフレーズ」と出会った瞬間に行動を起こす。「たとえば、ビジネス書を読んでいて『これは使える!』と脳にスイッチが入ったならば、その思考の流れを止めないようにすぐに本を閉じ、考えを深めていきます。そしてその考えをどんどん書き出していって、徹底的に具体的な行動につなげることに集中します」。
●読書で得たものを他人とシェアする方法=「話す」と「書く」の2つが大きな柱。「職場でアイデアを話したり、プレゼンテーションの一部に読書で得た情報を話したりすることが『話す』。SNSやブログなどで誰でも文章をシェアできる時代になりましたから、自分が感じたことや考えたことを『書く』というアウトプットも簡単にできます」。