なぜ、「リカレント教育」で構想力を育てる必要があるのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1545)】
まだ、頑張って子育て中のツバメを見つけました。池で見かけたマガモの雄4羽のうち、1羽はエクリプス(雌に似た、雄の地味な羽色)の特徴が顕著です。クダモノトケイソウが時計のような花を咲かせ、実(パッションフルーツ)を付けています。ペンタス・ランケオラータ(クササンタンカ)の赤い花が目を惹きます。因みに、本日の歩数は10,132でした。
閑話休題、『大前研一 稼ぐ力をつける「リカレント教育」――誰にも頼れない時代に就職してから学び直すべき4つの力』(大前研一著、プレジデント社)では、「リカレント教育」の必要性が強調されています。
「リカレント教育とは、基礎学習を終えた社会人が、自身のキャリアのために10年ごとなどに学び直しを繰り返し行うことである。日本ではまだこの存在自体を知らない人も多いが、国際的には昔から知られていたものだ」。
「(これまでの日本社会では)社会人になって学ぶべき知識は、会社が研修やOJTで与えてくれたので、受動的な姿勢でも何とか定年までやっていけた。しかも、手厚い退職金や社会保障を受けることができたため、積極的に学び直しを行わなくても、老後も安泰だったのだ。しかし、今はそうはいかない。社会全体の急速なデジタル化により、産業構造そのものに破壊的な変革が加速して起こる、いわゆる『デジタル・ディスラプションの時代』に突入したからだ。社会全体のデジタル化により既存の産業が破壊される時代においては、大学や大学院で学んだ知識であったとしても一瞬で陳腐化してしまう。それだけで定年まで乗り切ろうとする発想では生き残れない。老後の生活費が公的年金だけでは不足することを考えると、生涯にわたり稼ぎ続けることができる力を、誰もが身につけなくてはならない時代になったといえる」。
著者は、ビジネスパーソンに必要なスキルとして、4つの要素を挙げています。
●問題解決力(現場で求められる能力)
●ハードスキル(IT、ファイナンス、マーケティング、統計など)
●ソフトスキル(リーダーシップ、英語を含むコミュニケーションなど)
●構想力(0から1を生み出す力)
「あらゆる年代において必要なのは、『問題解決力』と『ソフトスキル』である。・・・『ハードスキル』と『構想力』については、年代に応じて必要度が変わってくる。若い一般社員はITやファイナンスといったハードスキルを押さえ、簡単なプログラミングの技術も身につけておく必要がある。しかし、年齢を重ねると最先端のハードスキルにキャッチアップすることが難しくなるため、中間管理職から経営層に上がるにつれハードスキルは若い人に任せていくことが重要だ。そうして空いた時間を使って高めるべきなのが、『構想力』である」。
構想力をトレーニングするには、下記の2つがポイントとなります。
●構想は、コンセプトやビジョンよりもひとつ大きな概念である。
●構想は、「見えないもの」を個人の頭の中で見えるようにすることである。