オセロウはなぜ、部下に騙されて、愛する新妻を殺してしまったのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1864)】
【amazon 『オセロウ』 カスタマーレビュー 2020年5月21日】
情熱的読書人間のないしょ話(1864)
ホタルブクロ(赤紫色)、イトラン(ユッカ。白色)、ヒメジョオン(白色)、シロタエギク(ダスティ・ミラー、セネシオ・シネラリア。花は黄色、葉は白色)の花が咲いています。ヒメジョオンとハルジオンの花はよく似ているが、葉が茎を抱いていなければヒメジョオン、抱いていればハルジオンです。アジサイ、カシワバアジサイのさまざまな色合いの装飾花(萼)が目を惹きます。因みに、本日の歩数は11,615でした。
閑話休題、オセロウはなぜ、部下のイアーゴウにまんまと騙されて、愛する新妻・デズデモウナを手に掛けてしまったのかを知りたくて、『オセロウ』(ウィリアム・シェイクスピア著、菅泰男訳、岩波文庫)を手にしました。
読み終えて感じたことが、3つあります。
第1は、嫉妬という人間にとって最大の弱点ともいうべき感情について、改めて考えさせられたこと。
第2は、この悲劇の底流に、黒いムーア人・オセロウと、白いイタリア人・デズデモウナの恋という人種的問題が横たわっていること。
第3は、この物語の展開スピードが驚くほど速く、発端から結末まで一気に突き進んでしまうこと。
最後の場面で、全てが夫・イアーゴウの策略だったことを暴いた、デズデモウナの侍女・エミーリアが、オセロウに投げつける言葉が、耳にこびりついて離れません。「ムーアさま、奥さまは純潔だったんです。あんたを愛していらしったのに、むごいムーアさま。こうしてわたしの魂は天国へ。本当のことを言ったのですから。こうして思ったことを言いながら、わたしは死ぬ、死んでゆきます」。