明日からは、絶対に「クソッ!」と言わないぞと心に誓いました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1986)】
女房の親友・岡田文子さんから、まだ暗い朝5時前からキジバトの雛が羽ばたいている写真が、午前11時には、親鳥から餌をもらう動画が送られてきました。シュウメイギク、シロバナマンジュシャゲが花を咲かせています。あちこちで、ヒガンバナが咲き競っています。因みに、本日の歩数は11,709でした。
閑話休題、『人生で一番役に立つ「言い方」――自律神経を整える』(小林弘幸著、幻冬舎文庫)は、医師である著者が「言い方」と自律神経を関連づけているところに特色があります。
「『言い方』にムラが生じる根本的な原因は、医学的観点から説明が可能です。『言い方』を左右している正体は、『自律神経』にあるのです。人は、自律神経のバランスが乱れている時、空気が読めない言い方や相手を傷つける言い方など、いわゆるダメな言い方をしてしまいます。脳や体が100%機能するためには酸素と栄養が欠かせませんが、自律神経が乱れると血流が悪化するため、全身の細胞に酸素と栄養が行きわたらなくなります。すると、集中力や判断力が低下し、正しい言い方ができなくなります。反対に、自律神経のバランスが整っている時は全身のすみずみまで血液が送り届けられるので、脳が冴えわたります。その結果、説得力のある言い方や、思いやりのある言い方、相手を敬う言い方など、場面に応じた適切な言い方をすることができます。つまり、言い方は、『技術』ではなく、『医学』として考えるべきなのです」。
「コミュニケーションの核となる『見る・言う・聞く』の中で唯一コントロールできるのが、実はしゃべることなのです。『口は禍のもと』と言いますが、『口は幸運のもと』でもあるのです。『言い方』を変えて、幸運を引き寄せれば、『人生』が変わります」。
「交感神経と副交感神経がともに高い状態にあれば、『シャープなのに感じがいい』100点の『言い方』ができる」。
「『クソッ!』と言った瞬間、自律神経のバランスは崩れる。・・・怒りの感情を言葉にしたことで、イライラが増幅し、交感神経がとたんに優位になって自律神経のバランスが乱れます。交感神経が優位で、副交感神経が下がったままでいると、血管が収縮し、血流が悪くなるため、疲れやすくなったり、判断力が鈍ったりします。その結果、さらにネガティブな言い方をしてしまい、それによって、自律神経のバランスが一層崩れるという悪循環に陥ってしまうのです」。この件(くだり)を読んで、明日からは、絶対に「クソッ!」と言わないぞと心に誓いました。
「仕事の効率を上げるためにも、人間関係を円滑にするためにも、まずは『言い方』を意識する」。
「相手の自律神経を整える『言い方』を心がける。・・・自分の仕事の仲間や家族を『言い方』で落ち込ませて、パフォーマンスを低下させる必要はないということです。それは、誰にとってもデメリットでしかありません」。
空気を変える、人生を変える「言い方」のポイントが、10挙げられています。●ゆっくり、●背筋を伸ばす、●笑顔で、●抑揚をつける、●「1:2呼吸法」を行う、●ポジティブに、●意表をつく、●まず褒める、●無駄な想像をしない、●自分からは話さない――「1:2呼吸法」のやり方は、①3~4秒間、鼻から息を吸う、②6~8秒間、口をすぼめて、口からゆっくり吐く、③これを5~7回繰り返す。
「『ありがとう』『ごめんね』。コミュニケーションを図る究極の言葉」。
「不愉快な言葉は笑いを交えて聞き流す。理不尽な叱責は『了解です』で受け流す」。
気づきの多い一冊です。