この歌人特有の印象的な作品に出会える短歌集・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2472)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年1月23日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2472)
ジョウビタキの雌(写真1~3)、アオジの雌(写真4)、メジロ(写真5)、エナガ(写真6~8)、カワセミの雄(写真9)をカメラに収めました。因みに、本日の歩数は12,296でした。
閑話休題、短歌集『心がめあて』(鈴木晴香著、左右社)には、この歌人特有の印象的な短歌がたくさん収められています。
●君よりも君の躰が好きだって言われても私ここにいるしか
●バスタオルふたりで使う脱衣所でまたキスをしてしまう、ふりだし
●悲しみをかくまうためにちょうどいい躰と思う湯冷めしていて
●言葉では足りないと言って抱きしめるそれでも足りないから声になる
●レインボー落としましたと少年がポストイットを渡してくれる
●時すでに遅めの昼ごはんの人、話が合わないけど好きな人
●どちらかが返信しないで終えるしかない毎日の果てに吐く息
●遠い夜の指名手配の張り紙にあなたは似てる、くちづけるとき
●見つかってしまうためにするかくれんぼいつか死ぬために生まれたわたし
●くちびるを離せば話すしかなくて夢中にならないように刺す釘
●夏の夜の躰めあての雨の窓こころがめあてと言ってしまえよ
●きみの本借りれば君の匂いしてどうしよう人は冬へ逃れる
●持ち運び可能な躰を持ち運ぶ会いたいというだけの理由で
●だらしないところを治さないでおく君にまた会えるかもしれないし