榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

脳梗塞の再発予防薬の服薬中止は命に関わる・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2861)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年2月15日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2861)

朝焼けが綺麗よ、という撮影助手(女房)の声に飛び起きました(写真1)。我が家の庭の餌台「空中楽園」にはメジロ(写真2~7)が、「カラの斜塔」にはシジュウカラ(写真7、8)、スズメ(写真9)が毎日やって来ます。因みに、本日の歩数は11,775でした。

閑話休題、『脳梗塞の再発を防ぐ――退院後の生活を支える本』(岡田靖監修、NHK出版)は、脳梗塞の再発予防はもちろん、発症予防にも役立つ一冊です。2022年10月現在の最新情報に基づいています。

「知って備える! 再発のサイン」が3つ挙げられています。
①トイレに起きたときや起床時に気付くことが多い――ふらつきや麻痺、感覚や視覚の異変。
②初回の後遺症の状態が悪化する、反対側に症状が現れる――反対側の手脚に麻痺が起こることも。
③麻痺以外の症状など、まったく別のサインが現れることも――ものが二重に見える、視野が欠ける。片側にあるものが見えているのに、認識できない。
「数分~数時間で症状が消えても安心しないでください。本格的な再発の前触れかもしれません」。

再発のサインが現れたら「『FAST』ですぐに確認・行動を!」
①Face(顔の麻痺を確認)
②Arm(腕の麻痺を確認)
③Speech(言葉の異変を確認)
④Time(すぐに救急車を呼ぶ)
「F・A・Sのどれか1つでも該当する場合は、再発の可能性が高いので、すぐに救急車を呼びましょう」。

●脳梗塞の怖さは「再発」にある。
●再発を繰り返すと寝たきりになりやすい。
●脳梗塞は大きく分けて3つのタイプがある。
 ・アテローム血栓性脳梗塞(脳の比較的太い血管が血栓によって詰まる)
 ・ラクナ梗塞(脳の枝分かれした細い血管に起こる)
 ・心原性脳塞栓症(不整脈<心房細動>によってできた血栓が原因となる)
「『梗塞』は血流が途絶え組織が死ぬこと。『塞栓』は流れてきた血栓によって血管が塞がることを意味します」。
●再発予防の3つの柱
 ・血栓を予防する。
 ・生活習慣病をコントロールする。
 ・定期的に検査を受ける。
●血栓を予防する治療法
 ・内科的治療(アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞に対する抗血小板療法、心原性脳塞栓症に対する抗凝固療法)
 ・外科的治療(アテローム血栓性脳梗塞に対する頸動脈内膜剥離術、頸動脈ステント留置術、バイパス手術、心原性脳塞栓症に対するカテーテル治療)
●血小板の働きを抑えて血栓ができるのを予防する抗血小板薬
 ・アスピリン(商品名バイアスピリンなど)
 ・クロピドグレル(商品名プラビックスなど) 
 ・プラスグレル(商品名エフィエント)
 ・シロスタゾール(商品名プレタールなど)
「服薬の中止は命に関わる」。
●フィブリンの形成を防いで心臓にできる血栓を予防する抗凝固薬
「服薬の中止は命に関わる」。
●再発予防のために高血圧・糖尿病・脂質異常症を管理する。
●水分補給を心がけ、寒暖差に注意する。