榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

江戸時代の「書物問屋」と「地本問屋」の違いを、君は知っているか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3696)】

【読書の森 2025年5月13日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3696)

どうしてもウスバシロチョウ(写真1~13)を見たいという思いを抑え切れず、東京・八王子の多摩森林科学園まで足を延ばしました。園内の出現スポットに着くや否や、1頭のウスバシロチョウが私のポロシャツに止まりました。これは幸先がよいと喜んだのも束の間、次の個体は翅がぼろぼろです。それから3時間、起伏の激しい山道(写真20、21)を、ウスバシロチョウの姿を求めて歩き回りました。ダイミョウセセリ(写真14)、ニホンカワトンボの雄(写真15、16)をカメラに収めました。キツネアザミ(写真17)が咲いています。サクラの木に防虫剤(赤い輪)を取り付けている人たちに出会いました(写真18、19)。因みに、本日の歩数は13,412でした。

閑話休題、『江戸時代を知る、楽しむ。』(永井義男監修、鈴木あつよ絵、Gakken)のおかげで、江戸時代に対する理解を深めることができました。

●江戸時代の身分制度は、「士農工商」という概念よりも、「武士とそれ以外」という二分法で理解したほうがよい。

●江戸時代には異なる種類の出版物を扱う「書物問屋(しょもつとんや)」と「地本問屋(じほんとんや)」が存在した。
▶書物問屋=儒教書、仏教経典、医学書などの学術書や実用書、辞書などを主に取り扱った。
▶地本問屋=江戸で発展した庶民向けの娯楽本や風俗画、浮世絵などを主に取り扱った。
▶書林・書肆=書物問屋の版元とほぼ同義。
▶物之本屋=書物問屋の版元を指す別の呼び方。
▶浄瑠璃本屋・謡本屋=浄瑠璃や謡曲の専門問屋。
▶絵双紙屋=地本問屋の版元とほぼ同義。

●江戸時代の四季折々の行楽は、自然と調和した豊かな文化を反映していた。
▶春の花見
▶夏の納涼
▶秋の紅葉狩り
▶冬の雪見

●落語・寄席は江戸時代の庶民の娯楽として愛された。落語は江戸と上方(京都・大坂)でそれぞれ異なるスタイルで発展した。
▶江戸落語=江戸の町人文化を背景にしており、噺家と呼ばれる語り手が、庶民の身近な出来事や人物を題材にユーモラスな話を展開した。
▶上方落語=華やかさや情緒を重視した話が多く、登場人物もより豪華で、物語も舞台も派手な構成がとられることが特徴である。

●居酒屋文化は江戸時代の庶民の交流と娯楽の場として発展し、独自の酒と肴が広まった。

江戸時代にタイム・トラヴェルしたくなってしまいました。