勇敢にナチスと戦った、多くの無名の若いユダヤ人女性たちがいたことを、君は知っているか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3622)】
カンヒザクラ(ヒカンザクラ。写真1、2)が咲き始めました。東京・杉並区立松溪中学の同期会に出席し、当時の憧れの人と親しく言葉を交わすことができました(写真3)。因みに、本日の歩数は11,527でした。
閑話休題、『ゲットーの娘たち』(ジュディ・バタリオン著、羽田詩津子訳、国書刊行会)には、ガーンと頭を強打されました。
読み進めながら、ナチスに虐げられた可哀相なユダヤ人女性たちという私のイメージはぼろぼろと崩れ去りました。
著者の粘り強い綿密な調査によって、ナチスに対するレジスタンスに身を投じ、ポーランドのゲットーの内外で戦った多くの無名の若いユダヤ人女性たちがいたことが明らかにされています。
女性たちはさまざまな「運び屋」を務めました。それは作戦の中枢をなす特別な任務でした。彼女たちはユダヤ人以外に変装し、封鎖されたゲットーと町の間を移動し、人、金、書類、情報、武器を密かに運んだのです。
「彼女たちはゲットーからゲットーへ旅して、仲間たちをつなぎ、学習会を開催し、印刷物を配り、地元のリーダーを教育し、精神的成長を支えた。こうした女性たちはネットワークを構築し、食べ物や医療品をこっそり運んできた」。
彼女たちはゲットーで戦うばかりか、森に逃げてパルチザン隊に加わり、妨害活動や諜報活動にも従事しました。さらに、実際に武器を取って戦うこともしました。
女たちの闘いは強制収容所内でも続きました。当然のことながら、それらの闘いは失敗に帰すことがほとんどでした。「姉妹たち、復讐を!」と叫びながら処刑されていったユダヤ人女性の姿には胸を締めつけられました。彼女たちは、最後の最後まで民族としての誇りを失わなかったのです。
彼女たちは、正義感と怒りに力を得て、自分の置かれた困難な状況に勇敢にも立ち向かったのです。
強い不屈の精神を支えに行動した女性たちに脱帽!