一度飛び去った「鶴の恩返し」の鶴が戻ってきたらどうなるのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3940)】
幸運にも、タゲリ(写真1~9)の群れに出くわすことができました。耕運機の後ろをダイサギたちが(写真10)。ジャイアファルコン(シロハヤブサ)とセイカー・ファルコン(ワキスジハヤブサ)の人工交雑個体(ハイブリッド)のジア×セイカー・ハヤブサ(写真12)をカメラに収めました。因みに、本日の歩数は11,668でした。バード・ウォッチャー榎戸にとっては、最高の「鳥納め・撮り納め」になりました。一方、大晦日なので、女房は御節づくりに一所懸命。













閑話休題、「鶴の恩返し」、「鶴女房」、木下順二の『夕鶴』などで知られる、布を織る姿を見ないという約束が破られたため飛び去った鶴が戻ってきたらどうなるのか、その答えが戯曲『サヨナラソング――帰ってきた鶴』(鴻上尚史著、論創社)です。
●与吉=おつう! 許してけろ! 約束を破ったおらが悪かった! もう破らん! もう覗かん! もう裏切らん! おつう! 戻ってきてけろ! 帰ってきてけろ! おらを一人にせんでけろ! 行かんでけろ! おつう! おつう!
●おつう=昨日の夜、私に約束してくれたよね。一緒に人間の世界で生きるって。
●与吉=誰だ! おらの畑ば荒らしたんは! 出てこい! 卑怯もんが! おら達、なんか悪えことしたか?! おつうは、化けもんじゃねえ! おつうは、人間だべ! おらの女房だ! おら達が、何ばした!
長老や村人たちが、おつうに布を織らせ、それで得た金を自分たちに配れと与吉に強要します。
●与吉=だめだ! 布ば織ったら、おつうは死ぬかもしれん!
●おつう=与吉。布を織りました。これを売って、お金というものにかえて下さい。そして、村のみなさんに配るのはどうでしょうか? みんな、お金というものが好きなんでしょう? 好きなものを受け取れば、私達をきっと受け入れてくれるんじゃないですか。与吉。お願いします。今日が、長老様の言う期限の三日です。急いで、急いで,与吉。
●長老=半年たったら、また、おつうに布ば織ってもらえ。ほして、また、村人に銭ば配れ。
●与吉=今度織ったら、おつうは死ぬかもしれん。かんべんしてけろ!
●与吉=おつう! おら、おつうが大好きだ!!
おつう=あんた!
この後のことは・・・。
与吉、おつうらの物語と同時進行で、この物語を書き進める現代の女性作家、その夫、息子が登場するサイド・ストーリーが伴走するという入れ子構造になっています。
単なる民話を超えて、愛するとはどういうことか、金が人間をいかに毒するか――を考えさせられる作品に仕上がっています。
