榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

「もう、駄目だ」と思ったとき、手にすべき本・・・【あなたの人生が最高に輝く時(58)】

【ミクスOnline 2015年11月19日号】 あなたの人生が最高に輝く時(58)

逆境

   
逆境」が男を育てる――「番狂わせ」の人生大逆転術54』(潮凪洋介著、学研パブリッシング)は、現在、逆境に立たされている男性はもちろん、女性にも貴重なヒントを与えてくれることだろう。

自分の敗北を認めれば、これからの戦い方が変わる――という著者の基本姿勢は、アルフレッド・アドラーの、どんな人生を生きてきたかは今の、そしてこれからの人生を決定しない――という心理学に通じるものがある。潔く負けを認めようではないか、負けから全てが始まるというのである。

仕事

●自分が得意とすることを探り当てよう。それに没頭することが、「できる人」に変わる第一歩。

●あなたが今やるべきは、今の仕事で食い繋ぎながらも、自分が本当に輝ける場所を虎視眈々と探すという行為だ。

●どん底の今こそ「新しい自分」を始めるチャンス。どんどん会社の外に活動の場を求めよう。

●会社人生だけが、あなたの人生ではない。「会社の外の人生」で、魅力を磨こう。

組織、上司、同僚

●「死に体」で生きるくらいなら、組織の「飼い犬」を止め、自由な「野良犬」として勝負してみたらどうだろうか。

●あなたはまだ、得意科目で本気を出し切ったことがないのではないか?

リーダー

●得意分野で圧倒的な技術を身に付ける。たったこれだけで、あなたは群れの中で背中を丸めずに、生きていける。さらには特定分野においてリーダーシップを取ることだってできる。

●今、あなたは人生立て直しの瞬間を迎えている。巻き返さないといけないのだ。

●あなたは、まだ「自分の得意分野」に気づいていないのかもしれない。ならば、じっくり探して見つけ出そう。そして、得意分野で圧倒的な技術を身に付け、それをリーダーシップの突破口にしてみる。

●得意な技術を徹底的に磨き上げると、仕事が楽しくなる、人も付いてくる。

●人生には「不得意なこと」や「弱点」、ましてや「嫌いな分野」に目を向けている時間などない。得意で好きなことに全部の時間をかけ、超特急で成果を上げる。それが、あなたがチームを未来に向けて巻き返せるかどうかのポイントである。

●信じられ、任せられると、人は奮起する。敢えて難しいことを任せるのが、リーダーシップ獲得のスイッチ。

●「人はみな裏切るもの、誰もが自分の都合を優先する」と割り切る。

友人

●話し上手で面白いと言われる人は、実は「質問上手な人」が多い。

●質問のポイントは「相手の中に光る、尊敬に値する部分」を見つけ出すこと。

●「聞き上手」になると、いいことがたくさんある。「質問・頷き・相槌」を三原則としよう。

恋人

●愛を形にしていこうという願望、野望、挑戦心が生まれる。「私の」ではなく、「自分たちの」人生を計画するようになる。

●人は誰かを愛し、共に生きることで、人生そのものを輝かせることができる。

●理想の人生の設計に向けて心を躍らせ、自発的な努力を始めたい人にとっては、恋愛は、人生再生の着火剤となる。

●愛は生きる力、這い上がる力を生む、奇跡のメンター(育成者)なのである。

●「どうしたら、この女性を幸せにできるか?」。この責任感と未来志向が、人生をさらに充実させていく。

人生

●不遇がハングリー精神を生み、人生を成功に導く。

●ここで湧き上がる憤慨の気持ちをいかに料理するか? それが運命の分かれ道だ。

●自分に対して、運に対して、あるいは社会に対して、境遇に対して怒り狂おう。そして怒り狂った勢いで「自分らしい振り切り方」のシミュレートをする。

●自分に怒れ! 怒りのエネルギーで振り切れ! それが起死回生のスタートラインだ!

●最悪な状態は起こった瞬間に過去のものとなる。

●遠い過去は、人々の記憶からも消える。

「もう、駄目だ」と思ったとき、この本があなたを支えてくれることだろう。