都に雨の降るごとく わが心にも涙ふる。心の底ににじみいる この侘(わび)しさは何(なん)ならむ。・・・【ことばのオアシス(19)】
【薬事日報 2009年11月16日号】
ことばのオアシス(19)
都に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
心の底ににじみいる
この侘(わび)しさは何(なん)ならむ。
――ポール・ヴェルレーヌ
獄中からアルチュール・ランボーに捧げられたポール・ヴェルレーヌのこの詩は、堀口大學の「巷に雨の降るごとく・・・」という訳が有名であるが、ここには私の好きな鈴木信太郎訳を掲げている。
妻子がありながら、27歳のヴェルレーヌは、突然現れた16歳の少年詩人ランボーに心を奪われ、そして、2年後にはランボーへの発砲事件で収監されてしまうのである。
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