さびしがりやが一升さげて さびしがりやに逢いにくる・・・【ことばのオアシス(24)】
【薬事日報 2010年1月29日号】
ことばのオアシス(24)
さびしがりやが一升さげて さびしがりやに逢いにくる
――都々逸
何だか、無性に、よき友と酒が飲みたくなるような都々逸である。
都々逸というのは、男女間の情などを7・7・7・5調にまとめ、三味線の伴奏でうたわれる俗曲である。
「顔見りゃ苦労を忘れるような 人がありゃこそ苦労する」、「枕出せとはつれない言葉 そばにある膝知りながら」、「酒の相手に話の相手 苦労しとげて茶の相手」といった古典的なものだけでなく、「言えばよかったただ好きですと 飲んでくやしさますの酒」(山口まどか)といった新作都々逸も味わい深い。
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