幸福とは、他人の不幸を見ているうちに沸き起こる快い気分・・・【ことばのオアシス(97)】
【薬事日報 2012年8月31日号】
ことばのオアシス(97)
幸福とは、他人の不幸を見ているうちに沸き起こる快い気分
――アンブローズ・ビアス
諷刺と皮肉の利いたユニークな警句集『悪魔の辞典』(アンブローズ・ビアス著、奥田俊介、倉本 護、猪狩 博訳、角川文庫)の一節。
「希望とは、欲望と期待とが丸められて一つになったもの」、「悩みとは、友人の成功をまざまざと見せつけられるのが原因で罹る疾患」、「忍耐とは、美徳を装った絶望の小っちゃなもの」、「自惚れとは、間違っている評価」、「平和とは、国際関係で、戦争と戦争との間の騙し合いの期間」、「外交手腕とは、自国のために虚偽を申し立てる愛国的術策」、「小説とは、引き伸ばされた短編小説」、「警句とは、普通は他人のものを引用し、滅多に人の注意を惹くことのない鋭く賢い言葉」など、思わず頷いてしまう。
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