榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

本書のおかげで、これまでの習慣や思い込みを見直すヒントを得ることができた・・・【山椒読書論(664)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年2月11日号】 山椒読書論(664)

エッセイ集『ただいま見直し中』(小川奈緒著、技術評論社)から、これまでの習慣や思い込みを見直すヒントを得ることができた。

「『今まではこうだった、こうして楽しくやってきた』→『でもこれからは同じやり方ではどうも続けられないらしい』→『ならば、どう変えていくのがいいだろう』→『まずはここからはじめてみようか』。多くのエッセイは、このように、ある出来事をきっかけに自分のなかにモヤモヤと広がった違和感を起点として、現時点での解答を導き出すまでの流れを綴ったものになっています」。

「この本のテーマは『見直し』です。これからの人生を健やかに生きていくための、働き方、暮らし方、自分との向き合い方、体の整え方、モノの持ち方・・・などなどの、前向きな見直し。見直した先に、『手放す』、『続ける』、『変える』、『はじめる』と決めたモノやコトについての話も、たくさんあります」。

例えば、「見直す」で目についたのに、図書館の活用がある。「図書館で借りて読んで、深く感銘を受けた本は、わたしはやっぱり欲しくなる。そうやって買って、自分のものにした本は、もう簡単に手放さない、だから以前のように、『サクッと買ってパッと手放す』といった本との付き合い方ではなく、購入前にレンタルしてじっくり見極めてから買い、その後は長く所有するという、新しいスタイルを手に入れたのである」。私も、かなり以前から、この方法を取っている。

「手放す」では、「10年ぶりの禁酒」という体験が目を引く。

「続ける」では、「得意なもので勝負する」に頷いてしまった。

「変える」の「デスクワーカーの筋トレ」は、スタンディングワーク(立って原稿を書く)の勧めだが、私も試してみようかなと思っている。

「はじめる」では、「勉強からはじめよう」とある。自分の知らないことについては「なんであれ、まずは本を読んだり講座を受けたり、人に話を聞いたりして、地道に勉強することをはじめてみたいと思う。なんだかそういう『ゼロからスタート』ということに、胸が躍るのだ」。今まで知らなかったことを知る喜び、これまでできなかったことができるようになる喜びは、いくつになっても格別であることを、私は何度も体験済みである。