「先進医療+豊かな自然+人の温かさ」を備えた新タイプの医療都市とは・・・【山椒読書論(830)】
【読書の森 2025年1月22日号】
山椒読書論(830)
地方の大学病院はどう生き延びようとしているのか気に懸かっていたが、「カニジル(増刊号)」(鳥取大学医学部附属病院 広報・企画戦略センター内「カニジル」編集部)の「100年先を見据えて、自然と人と温かみのある『医療都市』を作っていきたい」(鳥取大学副学長・原田省)を読んで、ホッとした。
●少子高齢化が進み、人口が最も少ない鳥取県は、これから先の日本のモデルケースであり、「先進地」だと考えている。
●地方都市に拠を置く我々は、働きがいで勝負したい。最先端技術&AIを強化して魅力のある病院にしていく。そして、ここには、大都市圏にはない自然、豊かな食、人の温かさがある。
●米子を、「先進医療+豊かな自然+人の温かさ」を備えた新タイプの医療都市に育てていきたい。
一般的にはウィーク・ポイントと見做される点を逆にセールス・ポイントに変えてしまう、この原田の逆転発想術は、ウィーク・ポイントを抱えている多くの人たちに勇気を与えることだろう。