榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

隣の「羊を装った狼」に気をつけよう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(194)】

【amazon 『他人を支配したがる人たち』 カスタマーレビュー 2015年10月12日】 情熱的読書人間のないしょ話(194)

庭いじりをしていた女房がカマキリの卵があるわよと言うので、庭に出てみると、ツゲの枝にオオカマキリの卵鞘がくっついているではありませんか。この中に200~300個の卵が入っているのです。壁に小さなカタツムリ(カタツムリには多くの種があります)が這っているのを見つけました。私が子供の頃はたくさんいたのに、近年はとんと見かけなくなってしまいました。散策中に、エンマコオロギをカメラに収めることができました。夜間に、翅をこすり合わせてヒロヒロヒロリーと美声を響かせるコオロギです。

P1030077

P1030280

P1030241

閑話休題、『他人を支配したがる人たち――身近にいる「マニピュレーター」の脅威』(ジョージ・サイモン著、秋山勝訳、草思社文庫)は、多くの気づきを与えてくれました。

気づきの第1は、世の中には、「マニピュレーター」と呼ばれる人種がいるということ。「人を追い詰め、その心を操り支配しようとする者――『マニピュレーター』は、聖書に書かれた『ヒツジの皮をまとうオオカミ』にじつによく似ている。人あたりもよく、うわべはとても穏やかなのだが、その素顔は悪知恵にあふれ、相手に対して容赦がない。ずる賢いうえに手口は巧妙、人の弱点につけこんでは抜け目なくたちまわり、支配的な立場をわがものにしている。自分の望みを果たすためならオオカミたちはとことん闘いつづける。だが、一方で好戦的なその意図だけはとにかく他人の目から隠そうと必死だ。こうした人格の持ち主たちを『潜在的攻撃性パーソナリティー』と私が呼んでいるのも、彼らにうかがえるそんな特徴のせいにほかならない」。こういうタイプの人間って、結構いますよね。

第2は、マニピュレーターの手口がいかに巧妙かということ。「その攻撃意図を隠したままで、きわめて『能動』的に相手に攻撃を加えようとする。周到に考え抜かれ、狡猾このうえない方法で相手に応じて自分の望みを果たしたり、あるいは相手との関係を思いのままに操作しようとしたりするが、真意を悟られるような真似は徹底的に避けようとしている」。

「いかなる障害であろうと過剰なほどの闘志を燃やそうとする。人生の第一の目的は『勝利』、その目標を達成するためにおおいなる情熱を捧げる。いかなる障害であろうと、望みのものを手にするためなら、障害に打ち勝ってそれを圧倒するか、あるいは排除することに没頭する。権力を野心的に追い求め、手中におさめた力は遠慮なく行使して良心に恥じることはない。つねに頂点をきわめることを考え、人のうえに立つためならその努力にも余念がないし、課された挑戦は喜んで受けて立つ。どんな障害にも立ち向かえるというおのれの能力に対する自信だが、その根拠の有無はともかく、過剰なまでの自負心や自立心にはやる傾向がうかがえる」。

第3は、マニピュレーターにはどう対処すればいいのかということ。「●人間の本性や行動に関して、危険を招くような誤解から自由になる。●相手の性格を正しく評価できる方法を知る。●自己認識力を高める。自分の性格のうち、つけこまれやすい弱点となる部分についてはきちんと把握しておく。●相手がどのような手口で操作しようとしているか、そのかけひきの手口を見極め、それにふさわしい方法で対応する。●負けが避けられない争いには手を出さない」。相手が何者であるか、何をしでかすか、そして自分の抵抗力を高める方法などについて意識を高く保てれば、マニピュレーターたちによってもたらされる被害を最小限に止めることができるというのです。