華族の秘蔵写真集で、思いがけない写真に出会った・・・【情熱的読書人間のないしょ話(303)】
【amazon 『秘蔵写真でたどる 華族のアルバム』 カスタマーレビュー 2016年2月19日】
情熱的読書人間のないしょ話(303)
散策中に、馥郁たるウメの香りに誘われて辿り着いた先には、真っ白な梅林が広がっていました。そこから少し離れた所でも、白梅、紅梅が見事な花を咲かせていました。因みに、本日の歩数は11,666でした。
閑話休題、『秘蔵写真でたどる 華族のアルバム』(倉持基著、KADOKAWA)の中で、思いがけない写真に出会うことができました。
大久保利通の髷を結って写っている写真は見たことがありますが、明治4年5月6日に税所篤と共に撮影された髭のない写真には、目を瞠ってしまいました。
利通の子供9人のうち、8人(次男・牧野伸顕ら)が写っている集合写真もあります。
慶応2年4月に高杉晋作と並んでいる侍姿の若々しい伊藤博文にもびっくりしました。
明治2年の若き日の大隈重信、井上馨らと並んでいる博文の写真も興味深いです。
羽織袴姿の岩倉具視は、刀を携えています。
明治17年3月1日に撮影された57歳の松平春嶽からは、教科書等に載っている春嶽とはかなり違う感じを受けます。
河井継之助の写真も収載されています。
明治5年に撮られた明治天皇初の写真には、鋭い目つきの若き明治天皇が写っています。
著者は、「かつての研究者が絵巻物や浮世絵を歴史学に取り込んだように、情報の宝庫である(古)写真を歴史学に取り込む必要がある」と主張しています。