困ったときは、「うまーくいーく」と唱えよう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(471)】
池の水面は、桃色のスイレン、白色のスイレンで埋め尽くされています。水面より高く茎を伸ばしたハスは桃色の花を付けています。ガマの茶色い円柱形の穂が風に揺れています。因みに、本日の歩数は11,059でした。
閑話休題、インド映画を見るのは久しぶりでしたが、『きっと、うまくいく』(DVD『きっと、うまくいく』<ラージクマール・ヒラニ監督、アーミル・カーン、カリーナ・カプール、R・マーダヴァン、シャルマン・ジョーシー出演、Happinet>)は、快哉を叫ぶ、溜飲を下げる、ハラハラする、笑う、泣くのに忙しく、2時間50分がアッという間に経過してしまいました。
本作品には、インド映画のエッセンスがすべて盛り込まれています。第1に、人生は競争ではない、自分の好きな道を進むべきだというシンプルなメッセージが全篇を貫いていること。第2は、荒唐無稽に堕さないぎりぎりの範囲内でストーリーが波瀾万丈であること。第3は、観客を喜ばせるためなら何でもするというサーヴィス精神に溢れていること。第3の点について言えば、結婚式の会場から花嫁を攫っていくシーンは『卒業』の、キスするとき鼻が邪魔にならないか気にするシーンは『誰がために鐘は鳴る』の、大勢が歌いながら踊るシーンは『ムトゥ 踊るマハラジャ』のもじりといった具合です。
学歴競争が激しいインドの名門大学・ICE工業大学の学生3人組――超優秀だが型破りな自由人のランチョー、機械より動物写真の道に進みたいファルハーン、何でもかんでも神頼みの苦学生・ラジュー――の悩みと友情を中心に、これに鬼学長、その美しい娘が絡み、捧腹絶倒の珍騒動と涙を誘う感動物語が展開されていきます。
ランチョーのモットー「うまーくいーく」がいつの間にか、他の2人のモットーにもなってしまいます。私も、困ったときは、「うまーくいーく」と唱えることにします。