榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

よく工夫された水草レイアウト水槽は、見る者を非日常の世界に誘う・・・【情熱的読書人間のないしょ話(740)】

【amazon 『水草水槽のススメ』 カスタマーレビュー 2017年4月28日】 情熱的読書人間のないしょ話(740)

春の万葉植物観察会に参加しました。柳沢朝江さんの説明によれば、万葉集には、ヤナギ(40首ほど)、サクラ(40首ほど)、フジ(27首ほど)、ヤマブキ(18首)、ケヤキ(9首)、ツバキ(9首ほど)、モモ(7首ほど)、スミレ(4首)、ミツマタ(2首)、セリ(2首)、コナラ(1首)が登場するそうです。マルバヤナギ(アカメヤナギ)、ジャヤナギ、オオシマザクラ、フジ、ヤマブキ、ケヤキ、ツバキ、モモ、ツボスミレ、タチツボスミレ、ミツマタ、セリ、コナラを観察することができました。因みに、本日の歩数は15,694でした。

閑話休題、『水草水槽のススメ――グラスアクアリウムから本格的な水草水槽まで豊富な作例と育成・レイアウトのコツを解説』(早坂誠著、エムピージェー)で紹介されている水草レイアウト水槽は、見ているだけでも癒やされます。

著者が制作した水草レイアウト水槽作品が魅力的なのは、熱心な研究心が基盤にあるためです。例えば、アマゾン河の水面をテーブル・アクアリウムで表現したものは、「ルドウィジア・セドイデスとネグロウォーターファンは同じ川に自生していた。ガラス容器に浮かべれば、アマゾンの水面が完成」と、コメントされています。「2014年夏、私は熱帯魚・水草の聖地、アマゾンへ向かいました。自然との関わり方、それをどんな風に水槽で表現するか?」と、この著書はアマゾン河まで出かけていくような探求心の塊なのです。

「APG分類とは?――被子植物の新しい分類体系を知る」は、大変勉強になりました。「近年ではこの(被子植物の)分類を行う方法に革命が起こりました。DNA解析の発展に伴い、生物がどのように進化してきたのかを、詳細に調べることができるようになったからです。・・・DNAの情報を調べることによって、進化の本当の道筋を明らかにした上で、それを反映させた分類ができるようになったのです。今後は、今まで覚えた分類を一度リセットして、新たにAPG体系を覚えることをおすすめします。研究の進展によって少しの変更はあるかもしれませんが、基本的にはDNA情報を使った分類が最も正しい体系であり続けると思います。つまり、一生の知識となるのです」。