生き辛いと感じている人たちに向けた心療内科医のアドヴァイス集・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2540)】
アカバナミツマタ(写真1)、ミツマタ(写真2)、ミツバツツジ(写真3)、ニオイバンマツリ(写真4)、ロニセラ・フラグランティッシマ(フユザキニオイカズラ。写真5)、レンギョウ(写真6、7)、ヤマブキ(写真8、9)、イリス・アルビカンス(写真10)が咲いています。我が家では、モクレン(シモクレン。写真11、12)、シバザクラが咲いています。
閑話休題、『我慢して生きるほど人生は長くない』(鈴木裕介著、アスコム)は、生き辛いと感じている人たちに向けた心療内科医のアドヴァイス集です。
●ときには他人を嫌っても、他人の悪口を言ってもいい。
●謝罪は、関係を改善するためだけに行う。
「謝罪をしているあなたに、必要以上の要求をしてくる相手と、果たして今後もフェアな人間関係を作ることができるでしょうか」。
●心が弱っているときは、自分をジャッジする人から離れる。
「誰かの絶望にきちんと寄り添える人は、『いま苦しんでいる<あなた>と、それを聴いている<私>は、違う苦しみを抱えているけど、本質的には同じだ』ということを、心から理解できている人だと思います。だから彼らは、他人をジャッジしないし、自分の意見を押しつけたりもしません。そして、相手が本当に欲しているものが何であるかをわかっています。心が弱っているときに最優先で会うべきなのは、そういう人なのです」。
●社会にはあなたの真面目さや善良さにつけ込む人がいる。
●「幸福な人生を諦める」か「自分の心が求めるもの」に気づくか。
「私たちは子どもの頃から、親や学校、メディアなどによって『素直な良い子であること』を求められ、『社会で成功すること』『社会の役に立つこと』『競争に勝つこと』を目指すよう教育され、会社員として働き始めると、『会社に求められる人材であること、会社が求める価値を作り出すことこそが善である』という価値感、ルールを刷り込まれています。しかし、当然のことながら、それらは『自分が本当に心から望んでいること』『自分の人生にとっての善』とは異なります」。「ミッドライフ・クライシスや定年退職後の虚無感に襲われないためには『会社や社会が<是>とする価値観は、あくまでも他人の都合で考えたものであり、自分を本当に幸せにしてくれるとは限らない』ということに気づくことです」。
●人生は「ほどほどにポンコツ」がちょうどいい。
●「自分のルールに基づいた自分らしい人生」を取り戻してほしい。
●「やりたいことがあることはいいことだ」という思い込みを捨てる。
●「本当の生きやすさ」は、競争や実力とは関係ないところにある。
「競争に勝ち、高い評価が得られたときには、自尊心や承認欲求、名誉欲が満たされますが、世の中には必ず『上には上がいる』し、心身の状態だって、いいときばかりとは限りません。どんな超一流選手でも、永遠に勝ち続けることはできませんし、どれほど強く見える人でも、人生のどこかで必ず『弱者』になります。そして、競争に負け、評価が下がると、『自分はダメな人間だ』『自分には価値がない』などと思うようになります。実際には、競争に負けようが他人からの評価が低かろうが、その人が存在することそのものの価値とはまったく関係がありませんが、つい混同してしまうのです」。
●頼まれごとはいったん持ち帰ろう。他人に消費されてしまう。
●「だから私はダメなんだ」病を治療して、自分の物語を歩く。
●「何はなくとも、自分は自分であって大丈夫」と思えるか。
●問題や悩みを紙に書きだすだけでも自己肯定感は保てる。
●誰でも完璧にはなれない。ある程度で自分を許す。
●心地良く過ごすために率先して嫌なことから逃げよう。
●落ち込んでいるときに、重要な意思決定はしない。
●自分を取り戻せる「休み方」を知る。
●自分を救ってくれるコンテンツを見つけ出す。
「実際に、小説、漫画、アニメ、ゲームといったコンテンツに、生命や心を救われている人はたくさんいます」。