フランス貴族階級の恋愛遊戯の規則を守らなかった若者の運命･･･【情熱的読書人間のないしょ話（798）】

我が家にやって来た得体の知れない妙な奴を触っていたら、突然、光り出したので、びっくりしました。

閑話休題、1939年に製作されたフランスのモノクロ映画『ゲームの規則』（DVD『ゲームの規則』＜ジャン・ルノワール監督、マルセル・ダリオ、ノラ・グレゴール、ローラン・トゥータン、ジャン・ルノワール出演、ファーストトレーディング＞）では、第二次世界大戦前夜、フランス貴族階級が恋愛遊戯に明け暮れる姿が見事に抉り出されています。

まさに、作中の人物が口にする「快楽に遠慮は無用」の世界です。

彼らの間では、夫も妻もそれぞれに愛人がいるなどというのは驚くべきことではないのですが、あくまでも恋愛ゲームの規則に従うのが暗黙の掟なのです。

この階級に属さない若い冒険飛行家が、侯爵の別荘に招かれ、パーティと狩りに参加したまではよかったのですが、彼は恋愛ゲームの規則を守らず、侯爵夫人との愛を貫こうとします。そういう彼を待ち受けていた運命は･･･。

彼らの恋愛遊戯は糸が幾重にも複雑に絡み合い、それこそ喜劇的な様相を呈していますが、どうして人間は頽廃的なものに惹かれてしまうのかという、古くて新しい問題について考えさせられました。

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