榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

IT研究者たちは、どんな本を読んでいるのだろうか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1488)】

【amazon 『IT研究者のひらめき本棚』 カスタマーレビュー 2019年5月17日】 情熱的読書人間のないしょ話(1488)

千葉・柏の「柏の葉公園」のバラ園では、さまざまな色合いのバラが咲き競っています。

閑話休題、『IT研究者のひらめき本棚――ビブリオ・トーク:私のオススメ』(情報処理学会 会誌編集委員会編、近代科学社)では、情報処理の研究者40人が、情報処理に関して皆に読んでもらいたい、皆が読むべきだと思う本を紹介しています。

私が、これは読まねばと思ったのは、下記の5冊です。

●『ハッカーと画家――コンピュータ時代の創造者たち』(ポール・グレアム著)
「○ハッキングと絵を描くことにはたくさんの共通点がある。実際、私が知っているあらゆる種類の人々のうちで、ハッカーと画家が一番良く似ている。○ハッカーが(画家のように)ハックしながら学ぶという事実は、ハッキングと科学がどれだけ違うかということを示すもう一つの手がかりだ。○絵画から学べるもう一つの例は、次第に詳細化しながら創ってゆく方法だ」。

●『ピープルウエア――ヤル気こそプロジェクト成功の鍵(第3班)』(トム・デマルコ、ティモシー・リスター著)
「本書の言葉に、あなたが死を迎えようとしているときに思い出すこととして、温かい家族の絆や思い出とともに、『会社の中に素晴らしいコミュニティを築いたことも忘れてはならない』とある。素晴らしい成果を出すコミュニティを作ることは、個々の成果以上に偉業であり社会のかけがえのない価値となる」。

●『THINK LIKE ZUCK――マーク・ザッカーバーグの思考法』(エカテリーナ・ウォルター著)
「世界を変える仕事をするために必要な要素はいろいろありますが、著者の考えでは、『情熱(Passion)』『目的(Purpose)』『人材(People)』『製品(Product)』『協力(Partnerships)』の5つの『P』がすべての基本になるそうです」。

●『理科系の作文技術』(木下是雄著)
「仕事の文書を書くときの心得は、○主題について述べるべき事実と意見を十分に精選し、○それらを、事実と意見とを峻別しながら、順序よく、明快・簡潔に記述する――ことに要約される」。

●『たいていのことは20時間で習得できる――忙しい人のための超速スキル獲得術』(ジョシュ・カウフマン著)
「○分解=スキルをできるだけ小さなサブスキルに分解する。○学習=賢く練習できるように、また練習中に自己修正できるように、個々のサブスキルについて十分な知識を得る。○除去=練習の邪魔になる、物理的、精神的、感情的障害を取り除く。○練習=特に重要なサブスキルを少なくとも20時間練習する」。