榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

有能な人間が誤った意思決定をしてしまうのは、さまざまなバイアスのせいだ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2349)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年9月22日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2349)

モズの雄(写真1、2)が盛んに高鳴きしています。トノサマバッタの緑色型(写真3、4)、褐色型(写真5、6)、イチモンジチョウ(写真7)、モンキチョウ(写真8)、ガのモンクロシャチホコの幼虫(Sさんの教示。写真9)、体長6cmほどのニホンカナヘビの幼体(写真10)をカメラに収めました。ツリバナ(写真11、12)が実を付けています。玄関のほうから、見慣れない大きなバッタがいるわよ、という女房の声。慌てて駆けつけたら、褐色型のクビキリギスの雄(写真13、14)ではありませんか。捕まえた生物は、いずれも、撮影後、その場で放してやりました。因みに、本日の歩数は11,842でした。

閑話休題、『賢い人がなぜ決断を誤るのか?――意思決定をゆがめるバイアスと戦う方法』(オリヴィエ・シボニー著、野中香方子訳、日経BP)は、有能な人間が誤った意思決定をしてしまうのは、さまざまなバイアスのせいだと主張しています。

第1のパターン認識バイアスのグループには、確証バイアス(ストーリーテリング)、経験バイアス、王者バイアス、帰属の誤り、後知恵バイアス、ハロー効果、生存者バイアス――が含まれます。

第2のアクション・バイアスのグループには、自信過剰、計画錯誤(非現実的な楽観主義)、過度の正確性(オーバープレシジョン)、競争相手無視――が含まれます。

第3の惰性バイアスのグループには、アンカリング、資源配分の惰性、現状維持バイアス、関与の泥沼化(サンクコストの誤り)、損失回避、不合理なリスク回避、不確実性回避――が含まれます。

第4の社会的バイアスのグループには、集団思考、集団極性化、情報カスケード――が含まれます。

第5の利益バイアスのグループには、自己奉仕バイアス、現在バイアス、不作為バイアス――が含まれます。

私もバイアスがかかり易い人間だが、こんなにいろいろなバイアスがあるとは、驚きました。

組織の意思決定においてバイアスの影響を避けるための方法も、具体的に提示されています。

①対話を指揮する、②意見の相違を促す、③素早い意思決定の風土をつくる――の3つです。