本書を読んだら、9演目の落語を聴きたくなってしまいました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2373)】
スギバミズゴケ(写真1、2)は緑の絨毯のようです。ルリマツリ(写真3)、ミツバシモツケ(写真4)が咲いています。エノコログサ(写真5、6)、キンエノコロ(写真7、8)の穂が風に揺れています。コリウスの葉が目を惹きます。
閑話休題、落語に詳しい人は、29演目の落語の内容を漫画で紹介している『山田全自動の落語でござる』(山田全自動著、辰巳出版)に眉を顰めるかもしれません。しかし、私のように滅多に落語を聴かない者には、大変勉強になりました。
本書のおかげで、聴きたくなってしまった落語は、この9演目です。
●芝浜。「落語の演目としてはあまり多くない、心温まるハッピーエンド。・・・女房の機転の利いた嘘が頼もしく、勝五郎が真に更生できたことを強調するオチの一言にグッときます」。「この演目はこの名人がオススメ!」は古今亭志ん朝だそうです。
●井戸の茶碗。「登場人物の全員が正直者という珍しいパターンの演目。逆に、正直すぎてまわりの人を困らせてしまうほどです」。
●子別れ、「落語の演目の中でも、とくに人気のある人情噺。・・・夫が先妻と再会するシーンのやりとりは、聴いているほうが照れ臭くなってしまうほど」。
●風呂敷。「兄さんの機転の利いた作戦にニヤリとさせられます」。オススメの名人は五代目古今亭志ん生。
●紙入れ、「色っぽさと滑稽さを含んだ、いわゆる『艶笑落語(バレ噺)』の演目です。・・・オチの旦那の一言には思わず大笑い!」。
●鰻の幇間(たいこ)。「最後まで笑えます。『幇間』とは太鼓持ち、男芸者ともいわれ、酒席で芸をしたり、客の機嫌取りをしたりする職業」。
●明烏(あけがらす)。「遊郭では遊女から気に入られないと、ほったらかしにされることもあったそう。演目名の『明烏』とは、明け方にカアカアと鳴くカラスのことで、一夜を共にした男女を引き裂く存在という意味だとか」。
●文七元結(もっとい)。「三遊亭円朝が創作した人情噺の大名作。・・・登場人物たちの『粋』な行動から江戸っ子の気質を知ることができます」。
●紺屋(こうや)高尾。「ピュアな恋愛物語。久蔵が高尾太夫に嘘をついていたことを告白するシーンには、思わずキュンとしてしまいます。・・・高尾太夫は実在した遊女の源氏名で、吉原で最も位が高く、庶民にはとても手が届かない高嶺の花」。