アミロイド、タウに次ぐアルツハイマー病の第3の犯人、それはミクログリアという免疫細胞だ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2463)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年1月14日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2463)
セグロセキレイ(写真1)、ハクセキレイ(写真2)、寒風の中、体温を維持しようと羽を膨らませているキジバト(写真3、4)、アオサギ(写真5)、我が家の庭にやって来たシジュウカラ(写真6)をカメラに収めました。
閑話休題、「日経サイエンス2022年2月号」(日経サイエンス社)の特集「アルツハイマー病の意外な引き金」では、驚くべき考え方が紹介されています。1つは、「脳の免疫細胞ミクログリアの裏切り」、もう1つは、「血液脳関門の破れがもたらす認知症」です。
●脳の免疫細胞ミクログリアの裏切り――
アルツハイマー病では、異常な形態のアミロイドやタウと呼ばれるタンパク質が脳に蓄積し、ニューロンの損傷をもたらすことが知られてきたが、最近の研究では、免疫細胞マクロファージの仲間のミクログリアが、アルツハイマー病の発症前から初期にかけてはアミロイドからニューロンを守るのに、疾患の後期にはタウに反応して炎症を誘導し、脳に損傷を与えることが分かってきたというのです。現在、このミクログリアを標的とした治療法の開発が進んでいるそうです。
●血液脳関門の破れがもたらす認知症――
脳内の血管には血液脳関門というフィルターがあるが、ストレスや加齢によって血液脳関門が損傷し正常に機能しなくなることで、血中タンパク質アルブミンが脳に侵入してしまう、このことがアルツハイマー病を引き起こしている可能性があるというのです。