俵屋宗達が発明した「たらし込み」という水墨画の手法・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2483)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年2月3日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2483)
シロハラ(写真1)、アオジの雄(写真2~4)、雌(写真5、6)、ハクセキレイ(写真7、8)、エナガ(写真9)、メジロ(写真10)をカメラに収めました。我が家の庭の片隅で、ニホンズイセン(写真11)、キズイセン(写真12)が咲いています。因みに、本日の歩数は11,306でした。
閑話休題、『「たらし込み」はどのように生まれたか 宗達の謎――描く現場からの報告』(大竹卓民著、日貿出版社)によって、俵屋宗達の「たらし込み」の手法なるものを知ることができました。
「中国で幼い頃から書画に打ち込んできた私は、日本に来て日本画の表現を学んだ。『水墨』と『岩彩』、『描く絵』と『塗る絵』、東アジアに継承されてきた2つの絵画のジャンルの接点に宗達芸術は立っている」。
「たらし込み」とは何でしょうか。「俵屋宗達が発明した水墨画の技法である。滲まない紙(ドーサ引きの紙)に墨汁や水を描いておき、それが乾かないうちに濃度の違った墨汁や水をたらすと不思議な『墨模様』ができる。『たらし込み』とは、その行為のことであり、結果としてできる『墨模様』のことでもある。水の力でできた『墨模様』はときに花や葉になり、ときに山や石になり、建造物や樹木にもなる。一見、遊びとも思えるこの技法を使って、宗達は日本発の水墨技法を打ち立てたのである」。
「たらし込み」のことを学んでから宗達の作品を鑑賞すると、私のような素人にも深みが感じられてくるから不思議ですね。