短所はいくらあってもほっとけ。磨かれた長所がすべての短所を呑み尽くす･･･【情熱的読書人間のないしょ話（2632）】
アゲハチョウ（写真1、2）がダリア（写真1～4）で吸蜜しています。フヨウ（写真5～7）、グラジオラス（写真8）、カルドン（写真9～11）が咲いています。
閑話休題、『死ぬのは明日でもいいでしょ。――辛いとき、悩んだとき、気持ちを切り替える言葉』（志茂田景樹著、自由国民社）は、悩みを抱えている若者たちへのアドヴァイス集です。
●憎みたいときは待てよと自分の胸を叩こうか。それで憎しみの芽は消える。憎むに値する相手かバカバカしいことに気づいたんだよ。
●千載一遇のチャンスは99％錯覚だよ。逃したらチャンスでも何でもない。人生は取れるところで1点取れるかどうかなんだ。
●ただ我慢するなよ。なぜ我慢するのかをよく考えろ。我慢しなくてすむことが多いぞ。
●人生、2度はねえよ。やりたいことはやり残すな。うまくいくいかないはニの次でいいぞ。
●敵を作るな。足を引っ張られる。好敵手を作れ。お互いにグイグイ伸びるぞ。
●負けたと悟ったときが勝ちの始まり。このことを肝に深く刻めば人生は楽しいぞ。
●打たれても必ずしも響くなよ。つまらないことにはやすやすと響かないことだ。
●世の中に振り回されるなよ。自分が中心軸と思い周りを見ろ。見習うべき奴は見習え。駄目な奴は反面教師にしろ。
●後悔は1回でいい。続けて10回反省しろ。深い学びがあって実りにつながるぞ。
●早飲み込みして有頂天になるな。状況をじっくり見極めろ。望んでいた結果だと確認できたら、喜びを噛み締めて次を考えろ。
●今が転機だと直感したら転機だ。そのときなのに、転機に備えるなどとアホなことはぬかすなよ。
●1つ2つしかない長所を磨け。短所はいくらあってもほっとけ。磨かれた長所がすべての短所を呑み尽くす。
●頼まれごとはその場で判断しろ。よっしゃと引き受けるか、無理だと断るかの二者択一だ。考えるために後日にすると、無理の要素ばかりが出てくるぞ。
●自分の評価は辛くつけろ。他人の評価は甘くつけろ。それでやっと公平な評価になる。
●住みづらい世の中だと言うのなら、自分の部屋ぐらい住みやすくしろ。すべてはそれからだろ。
●無理して頑張るなよ。カッコよくないし体を壊すぜ。頑張ってる奴に任せろ。甘えてもいいぜ。但し頑張れるときには頑張れよ。そして頑張れない奴をかばってやれ。
●やらねばならぬより、やりたいからやる。伸びやかでいい結果が出るぞ。
●輝いている人を見て羨むな。なぜ輝いているかを知って、自分はどうしたら輝
くかを悟れ。後は脇目も振らず自分を磨け。
●逃げ道がないのか。だったら正念場にしろ。砕ける一念で当たれ。展望がひらけるぞ。
●心で怒るな、外に出せ。周りを納得させる怒りを、だ。できの悪い怒りを見せるな。怒りはお前の器量のバロメーターだ。
●今日やれることは明日に延ばすな。今日やれないことは明日はできると思え。
●嫌な奴は避けろ。避けられないわけがあったら、常に距離をとれ。
●考えるべきときに考えろ。考えないでいいときに考えるな。悩みを生むだけで、行動に切れ味がなくなるぞ。
●傷ついていいぞ。ただ、傷つくことに傷つくな。傷つくうちが人生の華だ。やがて強くなり、人生の実になる。
●決断は前へ行くためにやる。成功か失敗かは二の次よ。成功しても気を緩めるな。失敗してもいいぞ。再起の力を生んでくれる。それが決断の凄みだ。
●不安から逃げるな。安心ばかりだったら、心はふやけて弱るだけだぞ。不安に向き合い、その根を見つけて絶て。
「まえがき」と「あとがき」で、著者が『源氏物語』の朝顔の姫君に言及しています。光源氏を袖にし続けた朝顔の姫君は、『源氏物語』に登場する女性の中で私が一番好きな女性です。「こんな私でもあなたの思い通りにはなりません、と誇りを見せての毅然とした意思が伝わってくる。素敵だな、朝顔の姫様は」と、著者も高く評価しているのを知り、嬉しくなりました。