伊能忠敬が、これほど魅力的な人物だったとは!・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2683)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年8月21日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2683)
キノコ尽くし(写真1~14)。サトキマダラヒカゲ(写真15)をカメラに収めました。
閑話休題、『新しい伊能忠敬―― 一農民・一商人から地理学者へ』(川村優著、崙書房出版)を読んで、3度も目から鱗が落ちました。
第1は、17~49歳の伊能忠敬が、老舗の酒造業・米穀転貸業・河岸問屋の優秀な経営者であったこと。
第2は、忠敬が、経営者として、名主として、そして、実地測量責任者として、抜群のリーダーシップを発揮したこと。
第3は、当時としては老人と見做される50歳の忠敬が、敢然と第二の人生のスタートを切ったこと。
「彼は隠居の翌年すなわち寛政7年5月、意を決して出村、19歳年下の(幕府天文方の)高橋至時の門をたたく。その目的は第二の人生へのスタートであり、今までの独学自習による自己の学問への体系化のためである」。
我が国初の実測地図を完成させた忠敬が、これほど魅力的な人物だったとは!