枡野浩一の独特の世界観から炙り出された短歌たち・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2849)】
【読書クラブ 本好きですか? 2023年2月3日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2849)
我が家の庭には、毎日、メジロ(写真1)、シジュウカラ(写真2)、スズメ(写真3)たちがやって来ます。
閑話休題、『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集』(枡野浩一著、左右社)には、枡野浩一の独特の世界観から炙り出された短歌355首が収録されています。
私が独断で選んだトップ10は下記のとおり。
●こんなにもふざけたきょうがある以上どんなあすでもありうるだろう
●肯定を必要とする君といて平気平気が口ぐせになる
●陳腐だと言いたいときは「普遍性ある」と翻訳するのが決め手
●この僕を捨てる覚悟でフライドチキンショップの席を立ち上がる君
●毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである
●どつち道どの道どうせ結局はとどのつまりは所詮やつぱり
●「レモネードレイン」と呼べば酸性雨すらも静かに叙情していく
●「おもしろい原稿です」とノタマつて「ただ・・・・・・」と続ける長々し尾よ
●しなくてはならないことの一覧をつくつただけで終わる休日
●死にたいが生まれ変わつて今よりも駄目な男になつたら困る