本書のおかげで、江戸時代の大名家で働く奥女中たちについて多くのことを知ることができた・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2957)】
【読書クラブ 本好きですか? 2023年5月22日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2957)
ダイサギ(写真1、2)、チュウサギ(写真3、4)、カルガモの親子(写真5)、マガモの雄(写真6)、オオヨシキリ(写真7~10)、カラスの巣(写真11)をカメラに収めました。スイカズラ(写真12~14)、ハコネウツギ(写真15)、セイヨウスイレン(写真16、17)が咲いています。
閑話休題、『江戸のキャリアウーマン――奥女中の仕事・出世・老後』(柳谷慶子著、吉川弘文館・歴史文化ライブラリー)のおかげで、江戸時代の大名家で働く奥女中たちについて多くのことを知ることができました。
●出自の身分や家格が昇進・出世に大きく影響する男性家臣と異なり、奥女中には自身の能力と努力でキャリアを築き、年功を積むことで、役職を昇り、出世する道が開かれていたこと。
●20歳もいかない若年から奉公に上がり、60年以上のキャリアを積み、齢70~80に達し亡くなる直前まで奉公を続けた奥女中も存在したこと。
●勤続年数の長い奥女中は、自分の仕事に対する誇りや責任感を持っていたこと。そういう奥女中には、当主側も厚遇で報いたこと。
●奥女中は組織の一員として、他の奥女中たちと仕事を分担し合う協力関係を築いていたこと。
本書を読み終わった時、これまで抱いてきた奥女中のイメージが一変しました。