榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

的読書人間のないしょ話(3037)   間違って持ち帰ってしまったノートを友だちに返そうと、場所がはっきりしない隣村の友だちの家を探し歩く男の子の物語・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3037)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年8月11日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3037)

リコリス・ジャクソニアナ(写真1)、ヒマワリ(写真2)が咲いています。チョウトンボ(写真3)、ウチワヤンマ(写真4)、ジャノメチョウ(写真5、6)、アカボシゴマダラ(写真7)、ホオジロの雄(写真8、9)、ダイサギ(写真10、11)をカメラに収めました。因みに、本日の歩数は13,898でした。

閑話休題、イラン映画『友だちのうちはどこ?』(DVD『友だちのうちはどこ?』<アッバス・キアロスタミ監督、ババク・アハマッドプール出演、TCエンタテインメント)を一緒に見ていた女房が、健気な男の子がかわいそう、気の毒で見ていられないと、声を上げました。

小学2年生のアハマッドは、間違って家に持ち帰ってしまったノートを、今日のうちに友だちに返そうと、場所がはっきりしない隣村の友だちの家を懸命に探し歩きます。そのノートに友だちが宿題を書いて明日登校しないと、先生に厳しく叱られるからです。

丘を越え、林を抜けて友だちの家があるはずの遠い隣村に向かうが、友だちの家がどこにあるのか分かりません。出会った人たちに尋ねても、いずれも要領を得ず、なかなか辿り着けず、遂に日が暮れてしまいます。焦る幼いアハマッドの気持ちが伝わってきます。

友だちの家を探し回るだけというシンプルなストーリーだが、周りの大人たちの無理解には腹立たしくなります。ひょっとすると、監督は、人生もこういうものだと言いたかったのかもしれません。

私の深読みはさておき、最後のシーン――翌朝の小学校の教室で教師が宿題をやってきたか生徒を一人ずつチェックする場面ではホッとさせられました。

イラン映画もなかなかやるなあ。