榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

「昭和の妖怪」の孫のあまりの卑小さに唖然・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3117)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年10月30日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3117)

ダイサギ(写真1)、マガモの雄と雌(写真2、右が雄)、カルガモとカイツブリ(写真3、手前の2羽がカイツブリ)、コガモ(写真4)、セグロセキレイ(写真5)、ジョロウグモの雌の背部(写真6)、腹部(写真7)をカメラに収めました。ヒイラギ(写真8、9)が芳香を放っています。

閑話休題、読書仲間の只野健さんの書評を見て、慌てて『分断と凋落の日本』(古賀茂明著、日刊現代)を手にしました。本書には、意外なことが書かれています。

●「心の中では、母親に対する恨みというのはあるわけですよ。『俺を一切面倒も見ないでね、愛情も注がないでなんだ』と。『冗談じゃねえ』と。『それで、勉強もしないとかああでもないこうでもないと言って、俺をバカにするんだったらね、よし、この母親を俺が見返してやる』と。じゃあ、『見返すために何が一番いいかと言ったら、母親の父である岸信介を超えることだ』と。じゃあ、『超えるって何か』と。憲法改正しかないわけですよ。で、憲法改正へ、俺は絶対岸を超えるという信念の下に。それで、何でも一番じゃなきゃ済まない安倍(晋三)の心は満足するわけですよ」。この(安倍晋三個人について最も深く取材してきた元共同通信記者でジャーナリストの野上忠興氏の)話を聞くといろいろな疑問が一気に氷解する。安倍氏の憲法改正への執着の源は、母洋子氏への恨みとそれを晴らすために祖父、岸信介氏を超えるという野心だったというのだ。これまでよく言われていた岸信介氏の信念を受け継いだという話とはかなり違う。

●(マスコミ)特にテレビ局では過剰なまでの安倍派忖度があると聞く。安倍派の中でもマスコミ支配に熱心だった萩生田光一自民党政調会長を異様に恐れて「忖度」しているという話もよく聞く。統一教会問題の報道でも萩生田氏への厳しい追及があるべきなのに、実際にはほとんどスルーされたままであるのもその影響だろう。

●政権や自民党の幹部が警告や脅しを政治部の番記者たちとの「オフレコ」懇談のメモという形で、各社首脳に伝える手法は、永続的な仕組みとして定着してしまったようだ。これは、2014年11月の自民党の圧力文書よりも有効であり、しかも外には出にくい。マスコミの復活は思っているよりはるかに難しそうである。

巻末に、著者の、日本の劣化に歯止めをかける3つのステップが提示されています。

第1のステップ=現実を直視する。

第2のステップ=過ちを認める。

第3のステップ=過ちを分析して責任をとる。選挙権を持つ国民の責任において、責任者を退場させようというのです。その意味するところは政権交代です。

「昭和の妖怪」(岸信介)の孫のあまりの卑小さに唖然としてしまいました。