榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

珍しい蝶を数百匹も部屋で飼っている男の物語・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3129)】

【月に3冊以上は本を読む読書好きが集う会 2923年11月11日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3129)

今季、漸く、ジョウビタキの雌に出会うことができました(写真1~3)。キセキレイが2羽出現したのに、不鮮明な写真しか撮れませんでした(涙)(写真4~6)。シジュウカラ(写真7)、コガモ(写真8)、ヒドリガモの雄(写真9)、マガモの雄と雌(写真10、11、手前が雄)、オオバン(写真12)をカメラに収めました。マユミ(写真13、14)が実を付けています。ラクウショウ(写真15)が紅葉しています。因みに、本日の歩数は11,188でした。

閑話休題、短篇集『蝶を飼う男――シャルル・バルバラ幻想作品集』(シャルル・バルバラ著、亀谷乃里訳、国書刊行会)に収められている『蝶を飼う男』は、蝶に取り憑かれた男の物語です。

中背で35歳から40歳くらいのピショニエという男は、「どんな博物展示室でも見つけられなかったほど美しい蝶を数百匹も私の部屋に飼っている」のです。

この男は、「私は至る所で敵に出会います」と語ります。「この律儀な男が、人生のありふれた見込み違いの中に、自分自身に向けられた全世界的な陰謀の歯車装置を見ていることは少なくとも確実らしかった」。

読書に淫するとともに、毎日、野鳥や昆虫の観察・撮影で歩き回っている私には、ピショニエの気持ちがよく分かり、羨ましくさえ感じます。世間から迫害されているという彼の思い込みは痛ましいが、こういう偏執狂的な人間でなければ、数百匹もの蝶を飼うことはできないでしょう。読後に、言葉にし難い余韻が残る作品です。