榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

ある時は目黒考二、ある時は北上次郎、そして、ある時は藤代三郎とは、君は怪人二十面相か・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3258)】

【読書クラブ 本好きですか? 2024年3月17日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3258)

千葉・柏の「あけぼの山農業公園」では、ビオラ(写真1~3)、タイリョウザクラ(写真4、5)、カンヒザクラ(ヒカンザクラ。写真6~8)、カワヅザクラ(写真9)が咲いています。カタクリ(写真10)が咲き始めました。シダレヤナギ(写真11、12)の枝が風に揺れています。枝には雄花がたくさん付いています。

閑話休題、『本の雑誌の目黒考二・北上次郎・藤代三郎』(本の雑誌編集部編、本の雑誌社)により、目黒考二の多面的な全体像を俯瞰することができました。

「目黒考二は1976年に椎名誠とともに『本の雑誌』を創刊。日本にエンターテインメント書評を根付かせると同時に、北上次郎の名でミステリー、文芸評論家として健筆をふるい、80年代の冒険小説ムーブメントを牽引してきました。また、藤代三郎の名ではギャンブル本にスポットを当て、競馬エッセイストとして外れ馬券の愉しさを伝えてきました」。

●酒と家庭は読書の敵だ! ●読書計画は修正こそが愉しい、●友人と喧嘩別れした時に読む本――などの件(くだり)を読むと、誰でも目黒考二と友達になりたくなってしまうのではないか。

逢坂剛の追悼のことば「本の蟲から本の紙魚へ」は、目黒の本質を衝いています。「目黒氏には、もう少し長生きしてもらいたかったが、これも天命とすればしかたあるまい。彼はただ、本の蟲(虫ではない)から紙魚となって、本の中に住みついただけなのだ」。

桂星子は「北上書評の力」をこう綴っています。「(北上次郎さんの書評の)書きぶりはまさしく、今すぐ書店に走り、本を買い求め、ページを開きたい衝動に掻き立てるものだった。<絶品である。6編をおさめた作品集だが、才能の見本市の感がある>、<気持ちのいい文章だ。どこまでも滑らかで、どこか甘く、さらに懐かしさを秘めている>。こんな書きだしで評される本を、読まずにいられようか」。